1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2025年4月3日 No.3678
  5. 第75回九州経済懇談会を開催

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2025年4月3日 No.3678 第75回九州経済懇談会を開催

あいさつする冨田審議員会議長

経団連と九州経済連合会(九経連、倉富純男会長)は3月12日、福岡市内で「第75回九州経済懇談会」を開催した。経団連からは冨田哲郎審議員会議長、副会長らが、九経連からは倉富会長をはじめ約200人が参加し、「九州から日本を動かす新たな価値の創出」を基本テーマに意見交換した。

また、経済懇談会に先立ち開催した昼食懇談会では、福岡地域戦略推進協議会の石丸修平事務局長から、「九州スマートリージョン構想」をはじめ、九州全体の活性化に向けた取り組みについて説明を聴くとともに、九経連首脳を交えて意見交換した。

経済懇談会の開会あいさつで九経連の倉富会長は、半導体産業の集積やサイエンスパークの整備などを進め、九州の新たな成長エンジンを育てていくことで、九州ひいては日本全体の経済成長や経済安全保障に貢献していきたいと述べた。また、「九州MaaS(Mobility as a Service)」を通じた地域活性化の取り組みにも言及した。

続いて冨田審議員会議長があいさつ。日本は今、人口減少やエネルギー資源の不足などの難問を抱えているとしたうえで、2024年12月に取りまとめた、日本の未来社会の姿を描く「FUTURE DESIGN 2040」(FD2040)を紹介。わが国が目指すべきは、公正・公平で持続可能な社会であり、そのために、「科学技術立国」と「貿易・投資立国」の実現による「成長と分配の好循環」の持続が欠かせないと述べた。

■ テーマ1「多様な価値を生み出す九州発の取り組み」

まず、「新生シリコンアイランド九州」の実現やカーボンニュートラル(CN)に向けた取り組みなどに関して、九経連から問題提起があった。

これに対して、経団連から、

  1. (1)九州における半導体産業への投資は、地域や関連産業への経済波及効果をもたらし、国内に新たな需要を創出する好例である。半導体の競争力強化に向けては、半導体を用いた最終製品・産業の創造、サプライチェーン強化、インフラ整備、従業員の生活環境整備などが求められる(澤田純副会長)
  2. (2)半導体工場やデータセンターの立地などにより、わが国の電力需要が大幅に増加する見通しであり、CN実現には、原子力の最大限の活用など、脱炭素電源のさらなる確保が欠かせない。また、エネルギー多消費産業のトランジション推進や森林による吸収量の確保・強化も求められる(兵頭誠之副会長)
  3. (3)半導体関連産業の集積やCN実現に向けた取り組みにより、企業や投資、研究者、起業家が国内外から九州に集まってきている。これにより研究が一層加速し、その成果を基にスタートアップが生まれ、社会実装へとつながることで、またその利益が研究に還元され好循環が回る(南場智子副会長)

――との発言があった。

■ テーマ2「九州の地方創生を支える基盤の整備に向けて」

次に、地方への人材定着・還流、交通基盤整備などに関して、九経連から問題提起があった。

これに対して、経団連から、

  1. (1)地域経済社会の活性化には、各地域の資源を最大限生かし、広域的な連携を推進することが求められる。広域交通ネットワーク整備や「新生シリコンアイランド九州」の実現に期待している。また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の全国的な機運醸成への協力をお願いする(永井浩二副会長)
  2. (2)観光は地方創生の重要な推進力であり、「ワーケーションなどを通じた関係人口の創出」「体験型の観光など、地域資源を生かした新たな観光コンテンツの展開」「高度観光人材の育成」などに取り組むことが求められる(野田由美子副会長)
  3. (3)地域経済活性化には、都市部から地域への人の流れの創出と、地域外の人材の受け入れ推進が不可欠。人材の受け入れ側である地域の企業には、通年採用や経験者採用の導入・拡大、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方などの環境整備が求められる(小路明善副会長)
  4. (4)イノベーションや産業競争力強化のためには、新技術の社会実装や新規ビジネスの発展を阻害している規制や制度を不断に見直していくことが不可欠。こうした観点から、経団連は毎年、全会員から要望を募集して、規制改革要望を取りまとめ、政府にその実現を働きかけている(筒井義信副会長)

――との発言があった。

【総務本部】

「2025年4月3日 No.3678」一覧はこちら