〔英文正文〕
2017年8月4日
一般社団法人 日本経済団体連合会
在欧日系ビジネス協議会
一般社団法人 日本経済団体連合会
在欧日系ビジネス協議会
英国のEU離脱交渉が始まり、今後加速していくなかで、我々経団連(日本経済団体連合会)とJBCE(在欧日系ビジネス協議会)は共同で、EUと英国に対し、交渉の経済的影響に十分な注意を払うとともに、英国のEU離脱に伴う経済へのマイナスの影響を可能な限り最小化するよう、経済最優先で取組むことを求める。
我々は、EUと英国が可能な限り緊密な経済関係を維持することで互恵的な関係を追求することは、直接関係する二つの経済だけでなく、世界経済にとっても利益となると確信している。
現状に鑑みれば、最悪のシナリオである無秩序なEU離脱となる可能性が否定できず、その結果として、英国と大陸との間に海峡をまたいで形成されている企業のサプライチェーンが大きく分断され、EUと英国の規制が乖離することを我々は懸念している。
刻々と時間が迫るなか、最終的な協定が発効するまで単一市場と関税同盟の経済的恩恵を維持する移行措置に合意することを最優先すべきであり、それによりビジネスに継続性と確実性がもたらされると考える。
移行期間終了後の将来の関係に関連する問題の複雑さを考えれば、上記の最悪のシナリオを避けるため、両者は一層の柔軟性を示す必要がある。とりわけ英国は、最終的な交渉結果が英国・EU経済だけでなく、世界経済全体を損なわないよう、その基本的なポジションを今一度慎重に検討することが期待される。
我々は引き続き交渉を注視し、原産地規則を含む通関手続や規制の同等性などの問題について、共同あるいは個別に意見を表明していく。
以上