2017年5月23日
経団連自然保護協議会
経団連自然保護協議会
経団連自然保護協議会および経団連自然保護基金は、本年度、創設25周年を迎えるにあたり、去る2016年11月28日、「25周年記念特別基金助成事業」の実施を公表いたしました(別紙参考資料参照)。その後、国内外のNGO等に対し公募を行い、経団連自然保護基金運営委員会の厳正なる審査の結果、今般、下記の通り、支援プロジェクトが決定したのでお知らせいたします。
記
1.選定グループ及びグループの構成団体
グループ名: | 広げよう、つなごう SATO YAMA UMIグループ |
構成団体: |
公益社団法人 日本環境教育フォーラム [代表団体] 一般社団法人 コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 一般社団法人 バードライフ・インターナショナル東京 |
2.支援プロジェクトの概要
(1) プロジェクト名
「アジア太平洋地域生物多様性保全にかかる次世代人材育成事業
- SATO YAMA UMIプロジェクト」
(2) 事業の概要
- ブータン、カンボジア、インドネシア、ニューカレドニア、サモア、ベトナムの6カ国・地域で実施。それぞれの国・地域でアジア太平洋地域生物多様性保全にかかる次世代の人材育成ならびに教材の開発を行なう。
- 上記国・地域での人材育成には日本、香港、シンガポールの若者(ユース)も現地インターンシップ等の参加対象とし、間接的に生態系サービスの恩恵を受けている都市部への広がりも目指す。
- さらに、プロジェクトの活動成果は一般に公表し、一層の広がりを目指す。
(3) 助成規模
2017年~2019年の3年間で、1億5千万円
<ご参考>
1.選定プロセス
- (1) 2016年11月28日に公式発表後、2017年1月5日に募集を開始。
2月末に募集を締め切り、最終的に27カ国から55件の応募が寄せられた。 - (2) 応募された55件に対し、経団連自然保護基金の運営委員会により、第1次審査を実施。14件が第1次審査を通過。
- (3) 第1次審査を通過した14件に対して、さらに詳細な資料を取り寄せ、同運営委員会により第2次審査(最終審査)を実施。その結果、前述のプロジェクトに支援が決定。
2.選定理由
以下の理由から、愛知目標やSDGsの実現に向けた「人材育成」と「協働」の推進といった今回の募集の趣旨に、もっとも合致しているプロジェクトであると判断された。
- (1) 愛知目標達成の考え方として評価を得た「里山・里海」をテーマとして効果的な人材育成、情報共有の促進を目指す内容である。
- (2) 構成している3団体は、異なる特色を持ちつつも、対等な関係に立っており、各団体間の連携・協働が円滑に進められると期待できる。
- (3) アジア太平洋地域の多様な自然環境を対象とした広範な活動が展開される。
3.本事業の実施を通じて期待する効果
- (1) 25周年特別基金助成事業の募集にあたっては、自然保護・生物多様性保全に取り組む国際機関やアジア諸国をはじめとしたNGO等の関係者から、多くの問い合わせを受けるとともに、最終的に27カ国から55件の応募があった。
- (2) 活動領域の異なる様々なNGOが、27カ国で55件もの連携プロジェクトについて検討し事業モデルを策定したことは、本事業の目的のひとつである「連携・協働」による新たな活動の方向性について関係者間で認識を深める絶好の機会となった。
本事業への応募を契機として、NGO同士が連携・協働を模索する新たな動きが出ている。
4.今後の取り組み
- (1) 支援グループの代表組織は、各年度において中間・最終報告書を提出することとなっており、当協議会および基金も活動状況をフォローしていく。
- (2) 映像等で活動状況や成果を記録に残し、NGOが連携・協働する教材の作成等に繋げる。これにより、さらに生物多様性の主流化に資する新たな取り組みへの展開を促進する。
5.参考資料
「25周年記念特別基金助成事業の実施について」(2016年11月28日)
以上