（於ワシントン）サービスに関する複数国間の協定に向けたジュネーブでの議論に関し、グローバル・サービス・コアリション（ＧＳＣ）を構成する11の経済団体は、本日、サービス・セクターの成長と発展に関するグローバルな関心を再び高めるべきとの経済界の求めに応じ、各国政府が一致して努力していることを歓迎した。

当該協定には、世界のサービス貿易の70％以上を占める19の国が含まれる。グローバル・サービス・コアリションの11のメンバーには、世界最大かつ最もダイナミックな経済が含まれる。メンバーは下に列記する通り。

世界経済の成長を支える現実的な成果を早期に達成すべく、今年末までの可能な限り早期に（複数国間のサービス協定に関する）正式な交渉が開始されるよう、コアリションは、未だ交渉に参加していないＷＴＯ加盟国に対し、これ以上遅れることなく参加することを求める。

コアリションのコミュニケの全文は下記の通り：

2012年9月19日、ワシントンで開催された第4回グローバル・サービス・サミットに際し、グローバル・サービス・コアリション（ＧＳＣ）を構成する11の経済団体は、サービス業界の成長と発展に関するグローバルな関心を再び高めるべきとの経済界の求めに応じ、各国政府が一致して努力していることを歓迎した。

「真のサービス・フレンズ（Really Good Friends of Services）」と称する複数のＷＴＯ加盟国は、最近数カ月にわたり、ジュネーブにおいて定期的に会合を開催し、膠着するドーハ・ラウンドのサービス分野の結果に対する経済界の不満を軽減するため、何をどのようにすべきかについて検討してきた。最大限の支持を得て全ＷＴＯ加盟国にその成果を拡大する手段を提供するため、野心的、柔軟かつ包括的な複数国間のサービス協定に向けて、首尾一貫した新たなアジェンダを発展させることに焦点を絞って議論が行われた。

グローバル・サービス・コアリションは、これらの会合に参加していないＷＴＯ加盟国に対し、これ以上遅れることなく可能な限り早期に参加することを求める。グローバル・サービス・コアリションは、参加する全ての政府に対し、世界経済の成長を支える現実的な結果を早期に実現すべく、ようやく得られた現在の気運を捉え、本年末までの正式な交渉開始に向けて速やかに行動するよう求める。

サービス・セクターは、世界のほとんどの経済において、ＧＤＰと新規雇用の大部分を占める。サービス・セクターは至るところで、重要な付加価値を生み出しており、一層多くの経済がグローバル・サプライチェーンに加わり、成長・発展と雇用機会を拡大することを可能にしている。しかしながら、サービス分野の国際的なビジネスは、長きにわたり貿易・投資障壁とあらゆる種類の規制によって大いに阻害され、新たな保護主義によって脅かされている。

多くの経済の低成長に特徴づけられる現在の国際環境下では、各国政府は、景気後退の潮流を逆転させるため一致した行動をとる必要がある。国際ビジネスへの道を切り開くことで、最も効率的に経済成長が促される。需要と供給の梃子を同時に使うことにより、貿易・投資制度の改革は、最も効果的に商業の拡大を促し、ビジネスの技術革新を円滑に進め、雇用を創出する。新規の海外市場アクセスは新たな輸出機会の拡大を意味すると同時に、安価な材料と一層効率的なビジネスを国内にもたらす触媒として機能する。

「サービス―新たなアジェンダ！」と題する第4回グローバル・サービス・サミットは、現在の国際経済環境のもとでサービス貿易・投資が直面する主要な課題に新たな光を当てた。そして、世界規模での成長と豊かさの創出という利益のために、首尾一貫した新たな交渉アジェンダを通じて、これらの課題を解決することが喫緊の課題であることが強調された。越境貿易とデジタル経済、自国優先のビジネスとその他の現地化要求に関する問題、国有企業・国の支援を得た企業の影響、グローバルバリューチェーンにおけるロジスティクスの拡大と貿易円滑化の役割、そして、アジア太平洋の経済の勢いを高める上でのサービスの役割などについて、洞察に満ちた議論が行われた。

グローバル・サービス・コアリションは、斬新で競争力ある経済の機能の中枢に位置するビジネスを結び付けるものである。コアリションのメンバーは、あらゆる政府とともに、サービス・セクターの改革がもたらす生産性の向上と発展の恩恵を受けることができるよう取り組む決意である。