経団連のオリンピック・パラリンピック等推進委員会(豊田章男委員長、長榮周作委員長)では、企業経営者が各地を訪れ、アスリートやサポートするスタッフたちと交流する活動を展開している。その一環として3日、豊田委員長が宮城県の仙台大学を訪れ、パラアスリートをはじめ陸上競技選手と交流した。
豊田委員長は昨年4月にも同大学出身のパラアスリート・加藤由希子選手(砲丸投げ・やり投げ、SMBC日興証券所属)らを訪問しており(2016年4月14日号既報)、今回約1年ぶりに再会した。また、やり投げやハンマー投げに取り組む現役学生たちとも懇談した。
加藤選手は生まれつき左ひじから先がないという障がいがあり、東日本大震災では自宅が津波で流される経験もするなど、多くのハードルを乗り越えながら、「自分ががんばる姿で東北の皆さんに少しでも元気をもたらしたい」との想いで、日々練習に打ち込んでいる。昨年のリオデジャネイロ・パラリンピック大会に際しては、自身が得意とする砲丸投げ(2014年の仁川アジアパラ競技大会陸上で世界新記録を樹立)が対象種目にないため、やり投げでの出場を目指したが夢かなわず、現在はその悔しさをバネに、2020年の東京大会の出場を目指している。
豊田委員長は、明るい笑顔のなかに強い想いを秘めた加藤選手の姿にあらためて感銘を受けるとともに、障がい者スポーツに対する理解を深め、応援していくことの大切さを再認識した。
同委員会では今後も、こうした活動を委員会参加企業が中心となって進めていく。
【教育・スポーツ推進本部】