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月刊 経団連

月刊 経団連2022年2月号

特集 企業におけるジェンダー・ダイバーシティ

巻頭言

Policy & Action

久保田 政一 (経団連副会長・事務総長)

1976年4月に私が経団連に入局した頃、事務局は「団体屋」と呼ばれ、諸先輩は様々な分野における政策のプロとして、官僚と丁々発止の議論をしていた。皆、強い個性の持ち主で、特にこれといった新人教育もなく、仕事は自分の背中を見て覚えろといった調子であった。

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特集

企業におけるジェンダー・ダイバーシティ

コロナ禍は資本主義の行き詰まりを顕在化させ、サステイナブルな資本主義への転換を迫っている。この転換を実現していくためのカギは、多様な価値の包摂と協創、即ちダイバーシティ&インクルージョン(D&I)にある。
このような課題認識のもと、経団連では、ポストコロナを見据えた「。新成長戦略」において、D&Iを加速するためのメルクマールとして「2030年までに女性役員比率30%以上を目指す」との目標を掲げ、女性のエンパワーメントに経済界として本気で取り組むとの姿勢を明らかにした。

座談会:企業におけるダイバーシティ&インクルージョン、女性のエンパワーメント

  • 野田 聖子 (内閣府特命担当大臣(男女共同参画)・女性活躍担当大臣)
  • 片野坂 真哉 (経団連副会長/ANAホールディングス社長)
  • 魚谷 雅彦 (経団連ダイバーシティ推進委員長/資生堂社長)
  • 次原 悦子 (経団連ダイバーシティ推進委員長/サニーサイドアップグループ社長)
  • ■ コロナ禍でのD&I、特にジェンダー・ダイバーシティの重要性
  • D&Iは経営者も消費者も当たり前のことだと気付くべき
  • D&Iに取り組む機運は高まっている
  • D&Iを推進しないとグローバル社会から取り残される
  • 女性の多様性や身体メカニズム・生理のことも理解する必要がある
  • ■ 女性役員30%目標達成に向けた課題、各社での取り組み
  • 上司も本人もアンコンシャス・バイアスを払拭すること
  • 自社にふさわしいD&Iに関わる目標設定が必要
  • 女性の生き方、働き方の選択肢を増やすことが企業の役割
  • ■ 今後、政治、経済界が果たすべき役割や期待
  • 女性活躍のためには、男性の家庭や地域での活躍が必要
  • 男性は今まで優遇されていたことに気付くべき
  • 具体的な問題点をえぐり出し、D&Iを文化として醸成する
  • リアルに目指せる、手の届く多様なロールモデルを設定する
  • 女性役員30%の義務化は効果があるか
  • 経営者の裁量で執行役員や部長の女性比率を上げることも必要
  • 責任や負担をシェアする働き方改革が女性活躍を後押しする

教えて、キティちゃん!!
 柄澤 康喜(経団連ダイバーシティ推進委員長/
MS&ADインシュアランスグループホールディングス会長)

経団連は、「。新成長戦略」のなかで、サステイナブルな資本主義の確立をうたい、その実現のカギとなる「多様な価値の包摂と協創」に向けて「多様な人々の活躍推進」への取り組みを加速しています。
このうち、女性のエンパワーメントについては、「2030年までに女性役員比率を30%以上にする」という目標を掲げ、経団連の考え方や活動を幅広い層に知ってもらうべく、活動を進めています。
どうしたらわかりやすく経団連の活動を伝えていけるか、SDGs応援活動に力を入れているハローキティに相談してみました。
© 2022 SANRIO 著作 (株)サンリオ

ジェンダー格差の実質的な解消と新しい常識づくり
―国連事務局の実践的な取り組み
 根本 かおる(国連広報センター所長)

  • コロナ禍で顕在化したジェンダーギャップ
  • 難民女性の支援活動に関わってきた経験から得た視点
  • グテーレス国連事務総長のビジョンと実行力
    ─国連事務局内のジェンダー格差の解消に取り組む
  • ジェンダーに関するスコアカードで情報開示
  • アンコンシャス・バイアスを拡大再生産しないためには

ESG投資とダイバーシティ
 村上 由美子(MPower Partnersファウンダー)

D&Iの実現とその先に向けた学びを
―筑波大学インクルーシブ・リーダーズ・カレッジの取り組み
 河野 禎之(筑波大学人間系障害科学域兼
ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター助教)

  • 「学び」の課題
  • 目指す未来
  • 実現のためのプログラム

DE&I、クリエイティビティそしてイノベーション
 本橋 彩(博報堂/UNIVERSITY of CREATIVITYプロデューサー)

  • イノベーションを起こすために必要な創造性
  • 創造性の発揮につながる、良い問いを生むための土壌が、DE&I
  • 越領域から「良い問い」、創造性が生まれ、「まさか」なイノベーションが生まれる

キリングループにおける女性社員のキャリア形成支援について
 濱 利仁(キリンホールディングス執行役員人事総務部長)

  • イノベーションを生み出す「多様な人材と挑戦する風土」
  • 育成方針としての「早回しのキャリア形成」
  • リーダー育成のための「キリン・ウィメンズ・カレッジ」

「多様な社員全員が成長し、活躍する会社」の実現に向けて
―意思決定層の多様化
 本島 なおみ(MS&ADインシュアランスグループホールディングス
執行役員(ダイバーシティ&インクルージョン担当))

  • 保険事業とD&I
  • 意思決定層のダイバーシティと課題
  • 事業部門が主導した「#マネチャレ!」
  • 体感するD&I

女性活躍推進は、全ての「個」の多様性を活かす第一歩
 宮下 尚(日本ユニシス執行役員人事部担当)

  • 経営戦略としてのダイバーシティ&インクルージョン
  • アンコンシャス・バイアス解消と女性の人材パイプライン構築
  • 取り組みによる成果

女性の妊娠・出産を見据えたソーシャルイノベーション
 杉山 力一(杉山産婦人科理事長)

  • 我が国の少子化の状況およびコロナ禍による影響を考える
  • 海外における不妊治療に対する政府、自治体や企業の支援
  • 我が国における不妊治療(体外受精)の現状と展望
  • 諸外国の公的補助および保険適用
  • 不妊は予防できるか
    ─将来の妊娠・出産に備え安心して仕事ができる社会環境を目指して
  • 生殖医療に関わる新たな技術
    ─ AMH測定・未受精卵凍結

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一般記事

【地域協創アクションプログラム・事例集】
地方創生の新たなステージへ

―多様なパートナーとの価値協創を通じた地方創生の実現に向けて
https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/105.html
 古賀 信行(経団連審議員会議長、地域経済活性化委員長/野村ホールディングス特別顧問)
 小林 哲也(経団連地域経済活性化委員長/近鉄グループホールディングス会長)
 月岡 隆(経団連地域経済活性化委員長/出光興産特別顧問)

  • 地域協創アクションプログラム
  • 地域協創事例集

「Techno-Ocean 2021」を開催
―海洋分野における産学官連携の強化に向けて
 山内 隆司(経団連海洋開発推進委員長/大成建設会長)

  • 海洋科学技術や海洋産業の発展に向けて
  • 海洋への理解促進に向けて

連載

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