日本経済団体連合会(経団連)とブラジル全国工業連盟(CNI)は、2024年11月5、6日の2日間にわたり、第25回日本ブラジル経済合同委員会を東京で開催した。日本側は安永竜夫日本ブラジル経済委員会委員長、ブラジル側はリカルド・アルバンCNI会長、グスタボ・ピメンタ ブラジル日本経済委員会委員長をはじめ、両国から多数のビジネスリーダーが参加した。
今回の合同委員会では、両国の経済情勢を俯瞰した上で、グローバル・バリューチェーンの多様化と強靭化、産業界における脱炭素化および環境保全、新たな日伯経済連携をテーマに活発な議論が行われた。分断と対立が深まる一方、国際協力が求められる地球規模課題に直面する世界において、アジア、南米の主要国であり、G20メンバーでもある日本とブラジルは、自由で開かれた国際秩序の再構築や深刻化する気候変動問題などに主導的な役割を果たすことが期待されている。ビジネス面では、主にヘルスケア、エネルギートランジション、デジタル技術、持続可能な産業などの分野において、日伯両国がともに連携し、大きな付加価値を創出しうる無限の可能性が広がっている。日伯経済界は、こうした可能性を最大限に活かして、具体的なビジネス機会へと変え、両国間の効果的な技術交流と具体的な成果を生み出していく所存である。
今月18-19日には、G20サミットがリオデジャネイロで開催され、また、来年には、第30回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP30)がベレンで開催されるとともに、両国は外交関係樹立130周年を迎える。日伯両国政府が、これら機会を捉えて、二国間クレジット制度(JCM)や日本メルコスールEPAの実現など、中長期に亘って盤石な日伯関係の基盤づくりに重要な一歩を踏み出すことを強く期待する。日伯経済界も、両国のさらなる発展と繁栄に向けて貢献すべく、多方面にわたって引き続き緊密に連携していく。
日本経済団体連合会 日本ブラジル経済委員会委員長 安永 竜夫
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ブラジル全国工業連盟 ブラジル日本経済委員会委員長 グスタボ・ピメンタ
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