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Society 5.0 for SDGs実現に向けた
経団連・東京大学・GPIFのアクションプラン
経団連・東京大学・GPIFのアクションプラン
日本経済団体連合会(以下、経団連)、東京大学(以下、東大)、年金積立金管理運用独立行政法人(以下、GPIF)の3者は、現下に迫るDXの進展、経済・社会構造の変化、地球環境の危機感の高まり、人々のマインドセットの変化の中で、それらをチャンスと捉えて中長期的な経済成長を図る日本発のコンセプト「Society 5.0 for SDGs」(以下、Society 5.0と表記)の実現に向けて、次のアクションプランに取り組むことを宣言する。
3者で取り組むこと
Society 5.0の認知・理解の向上
- Society 5.0の国内外への発信
- 国内外の企業・投資家向け行動原則へのSociety 5.0の盛り込み推進
経団連
Society 5.0の実現にチャレンジする企業や取り組みの後押し
- Society 5.0に関する経団連の各種提言や企業行動憲章で示された企業の変革に向けたアクションプランの推進
- イノベーションを通じた課題解決イニシアティブの更なる推進(例:「チャレンジ・ゼロ」構想など)
- ESG投資家とSociety 5.0推進企業等とのマッチング推進
- ベンチャーエコシステムの進化に向けた取り組み推進
- Society 5.0の実現に向けた企業年金による投資の促進やスチュワードシップ活動の推進
- Society 5.0に関連する金融商品(投資信託等)の開発・普及の推進
Society 5.0の実現に向けた更なる検討
- デジタルトランスフォーメーション(DX)会議を通じたSociety 5.0の産業構造の姿や企業変革アクションプランの提示
- 各委員会を通じたSociety 5.0実現に向けた政府をはじめ多様なステークホルダーへの働きかけ
東大
- フィジカルとサイバーの両空間におけるグローバル・コモンズに関する研究など、Society 5.0を支える望ましい社会経済システムとその方向へ誘導する方策について研究
- 知のプロフェッショナル、知のアントレプレナーとしてSociety 5.0をリードする人材の育成
- 大学を核としたベンチャー・エコシステム・モデルの形成など、産学協創に向けた取り組みを関係機関との協力を図りつつ加速
- ソーシャル・インパクト評価のあり方に関する研究など、Society 5.0 for SDGsの実現を担う企業等へ投資が向かうための制度・枠踏みの研究や投資手法の開発
GPIF
GPIFは、積立金の運用において、投資先及び市場全体の持続的な成長が、運用資産の長期的な投資収益の拡大に必要であることの考え方を踏まえ、以下の取り組みを検討する。
- 投資原則等に、Society 5.0やSDGsを組み込むことの検討
- ESG投資促進の観点から、Society 5.0に関する情報開示の後押し
- ESG投資を進化させるため、運用機関をはじめ多様なステークホルダーとの協働
- ESGとSociety 5.0を結びつけるための建設的なエンゲージメントの推進と適切な評価方法の研究
- Society 5.0の実現を担う企業の長期的なパフォーマンスに関する継続的な研究
- Society 5.0に関連する金融商品の開発・普及に向けたESG投資家の知見の活用
2020年3月26日 |
日本および世界の成長と課題解決を願って |
日本経済団体連合会 会長 中西 宏明 |
東京大学 総長 五神 真 |
GPIF 理事長 髙橋 則広 |