活力ある地方経済の再生が、わが国経済の再興に欠かせないとの認識の下、経団連は新たに地域経済活性化委員会を設けて取り組みを強化していく。提言「活力溢れる地方経済の実現」（2015年2月10日）で示した全体の取組方針に基づき、下記のプログラムを継続強化または具体化する。

１．企業の地方拠点を強化する

1. （１）本社機能の地方移転にかかる意向調査に基づき、移転を促進する。
2. （２）製造業等の国内回帰を促進する（制度環境の整備と呼びかけ）。
3. （３）地方分権改革の推進など、長期的な立地環境の整備を働きかける。
4. （４）移転誘致に積極的な地方自治体との連携を強化し、具体例を創出する。

２．大企業人材の地方への還流を促進する

1. （１）産業雇用安定センターを活用した地方への人材還流に協力する。
2. （２）政府のプロフェッショナル人材還流事業を周知し、還流を促進する。
3. （３）二地域居住を推奨し、地方還流の機運醸成に努める。
4. （４）住居・生活環境などの移住に必要な情報提供に協力する。

３．子宝企業の取り組みを支援する

1. （１）仕事と出産・育児の両立支援策と取り組み効果について調査し、好事例を周知する。

４．地方採用を拡大する

1. （１）勤務地等限定正社員制度の一層の普及・促進に努める。
2. （２）国立大学の機能分化や特色ある教育の実践など地方大学改革を促進する。

５．地方における起業を促進する

1. （１）スタートアップ都市推進協議会と連携し、起業環境を整備する。
2. （２）起業家教育を強化する。
3. （３）大企業と地方のベンチャー企業とのマッチングを促進する。

６．地方の中小企業が抱える課題等を共有化し、活性化を支援する

1. （１）全国展開する経済団体と、商工会議所等の地方・地域に密着した経済団体との連携を強化する。

７．異業種間連携を推進する

1. （１）斬新な連携事例を地方に周知し、横展開を図る。
2. （２）企業の技術等の提供を通じ、多様なサービス等を創出する。

８．経団連と農業界との連携プロジェクトを創出する

1. （１）ＪＡグループとの連携プロジェクトの創出を継続する。
2. （２）好事例の横展開を図る。

９．経団連観光インターンシップを地方大学で開講する

1. （１）各地経済団体との協力により、モデルプログラムを地方大学に展開する。

10．働き方の見直しにより地方とのつながりを強化する

1. （１）休暇を取得しやすい職場環境を整備する。
2. （２）二地域居住を推進する（再掲）。

• 本社機能の地方移転に関する緊急アンケート　調査結果
• 本社機能の地方移転・地方拠点の強化に関する各社取り組み事例
• 本社機能の地方移転等の取り組みについて