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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年10月22日 No.3472 セキュリティ人材の可視化について聴く -サイバーセキュリティ委員会サイバーセキュリティ強化ワーキング・グループ

経団連は9月30日、サイバーセキュリティ委員会サイバーセキュリティ強化ワーキング・グループ(梶浦敏範主査)をオンラインで開催し、日本サイバーセキュリティ人材キャリア支援協会(JTAG)の大槻晃助事務局長、大隈啓史企画運営統括委員から、セキュリティ人材の可視化および企業での活用事例に関する説明を聴くとともに意見交換を行った。概要は次のとおり。

■ セキュリティ人材の可視化について

JTAGは、セキュリティに関連する人材が有するスキルや知識等の可視化を「VisuMe(ビジュミー)」というアセスメントツールにより実現している。同ツールを使うことで、企業にとっては適材適所の人材配置や育成計画、個人にとってはキャリアデザインの参考となる情報を得ることができる点に加え、業務経験や資格等の能力として見える部分にとどまらず、モチベーションや適性・資質等、コンピテンシーの領域となる見えない部分についても可視化を目指している。さらに、セキュリティに対して高い専門性を有する人材のみでなく、本来業務を担う際にセキュリティへの理解を深め、自らの業務に活かしていくことが求められるプラス・セキュリティ人材についても可視化の対象としてとらえている。

■ 企業での活用事例

VisuMeのトライアルとして約200人を対象に分析を行ったところ、自身が目指したいキャリアプランに応じて、伸ばすべき能力にある程度の規則性がみられ、キャリアアップのためのロードマップの補助ツールとして活用可能であることがわかった。同ツールの活用により、「定期的なスキル診断⇒診断結果による自身の気づき⇒アセスメント結果を通じた上司とのコミュニケーションの実施や目標の共有⇒目標に対しての学習や実務の実施⇒自身のスキルアップ」という好循環の実現を目指している。将来的には人材派遣および業務委託・受託の領域において、同ツールを通じて顧客と対話を行うことで、顧客ニーズと派遣する人材のミスマッチングの防止になることも期待している。

◇◇◇

意見交換では、参加者が人材の可視化について期待の声を上げたほか、海外展開も含めた同ツールの将来的な活用可能性について質問があった。

【産業技術本部】

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