ここでは、世界各地のUWC校(カレッジ)を卒業した新たな時代の担い手たちに、留学を決意したきっかけや、そこで得た経験、価値観、UWCで学ぶ魅力などを語ってもらった。
小林 りん(UWCカナダ校卒業生(1993年)/ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン代表理事)
高校在学中、UWC日本協会の奨学金を受けUWCのカナダ校に留学。
東京大学経済学部、スタンフォード大学教育学修士、イエール大学グリーンバーグ・ワールド・フェロー。
当時、メキシコの貧困地域を訪れた体験から、大学で開発経済を学ぶ。卒業後、外資系金融機関等を経て、UNICEF職員としてフィリピンの貧困層の子どもの教育支援に携わる。2014年インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)開校。同校は2017年にUWCへ加盟、現在の校名となる。2015年日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー大賞」、2016年財界「経営者賞」受賞。
吉田 千紘(UWCインド校卒業生(2009年)/国際協力銀行(JBIC)企画部門調査部)
2009年にUWCインド校を卒業、米国シカゴ大学に進学し経済学を専攻。大学卒業後はKPMG LLPに就職しニューヨークとアムステルダムにて勤務、日系企業の海外事業を支援する移転価格コンサルティング業務に従事。その後、ハーバード大学院国際教育政策学修士課程を経て、2018年に国際協力銀行(JBIC)に入行。入行当時は営業部にて中南米地域を担当し、メキシコの電力公社向け融資案件や再エネ事業を手掛け日本企業の海外電力事業を支援。現在は調査部にて地政学情報を収集するとともに、サステナビリティファイナンスやSDGsへの取り組み等の世界的潮流の調査を担当。
横山 恵利香(UWCイギリス校卒業生(2013年)/経団連国際教育交流財団産業リーダー人材育成奨学生(2018年)/ブルームバーグニュース東京支局速報部)
UWCイギリス校を2013年に卒業後、京都大学法学部に進学。大学卒業後は、産業リーダー人材育成奨学生として、オックスフォード大学大学院社会学部に進学、2019年卒業。在学中にはテレビ朝日ワシントン支局、ニューヨーク・タイムズ東京支局、ジャパンタイムズ等、様々な形態の報道機関でインターンシップを経験。現在は、ブルームバーグニュース東京支局の速報部記者として、日本・北東アジアの政治経済、企業、金融ニュースを中心にグローバルに配信している。
姜 文熙(UWCコスタリカ校卒業生(2020年)/ESCP Business School(フランス)在学)
2001年東京都生まれ。在日華僑二世。横浜山手中華学校小学部を卒業後、横浜にある私立中高一貫校、聖光学院中学校・高等学校に進学。高校2年次に同校を退学しUWC日本協会奨学生としてUWCコスタリカ校に留学。2020年に卒業後、3年間で欧州3都市を移動しながら学ぶESCP Business School(フランス)に進学。現在、同大学マドリードキャンパスの2年生。
赤林 富二(進行役:UWCイギリス校卒業生(1979年)、UWC卒業生会会長/あいおいニッセイ同和損害保険副社長)
東京大学経済学部にて低開発経済のゼミに所属。卒業後、日本生命保険に入社。会社派遣でハーバード経営大学院にMBA取得。その後、ニューヨークにて勤務。主に国内外の企業・政府関係機関・プロジェクトへのファイナンスの企画や営業、米国での資産運用事業や中国・インド等での生命保険事業の企画や管理、年金基金や個人向け運用商品の開発やその運用・販売に従事。ニッセイアセットマネジメント社長、日本生命保険副社長を経て現職。資産運用を主に担当。
- ■ 高校時代に留学を決めた理由
- 国際社会にも貢献できる人材になりたい
- 途上国での唯一無二の経験
- ジャーナリストとの出会い
─自分の目で世界を確かめたい - 華僑としての自分と異文化や多様性への好奇心
- ■ 2年間のUWC生活で学んだこと
- 日常に潜む圧倒的差異と向き合う
- 思いを言葉で伝えられないつらさを知る
- 理想と現実のギャップに悩み試行錯誤を繰り返した
- 心を開いて相手を受け入れる
- ■ カレッジ卒業後の進路と夢の実現
- コスタリカでの2年間と、大学生活で深化した思いを胸に
- 日本から世界へニュースを発信
- 経験を積み、日本企業のSDGs取り組み支援へ
- 社会の変革に挑めるチェンジメーカーを育てる
- 日本初のUWC加盟校・ISAK設立
- ■ 日本の企業や経済界に期待すること