8月2日の福田改造内閣の発足を受けて、日本経団連の御手洗冨士夫会長は今週、福田康夫内閣総理大臣をはじめ各閣僚を訪ね、「新内閣に望む」を建議した。内容は次のとおり。
わが国を取り巻く環境は極めて厳しい状況にある。地球環境問題はもちろん、食料や原燃料価格の高騰、不安定な国際金融情勢など世界共通の課題が山積し、WTO交渉も暗礁に乗り上げた。国内的にも少子化・高齢化の加速や社会保障制度の持続可能性への疑問などが行く手に立ちはだかっている。
しかし、危機は好機でもある。わが国が先陣を切って難題を克服することができれば、一段の競争優位を確立し、成長力を高めることが可能となる。実行すべき改革は、すでに明白である。新内閣が「現下の経済情勢を打開するための緊急提言(7月30日)」に真摯に対応するとともに、以下の課題に全力を挙げて取り組むことを強く望む。
その際、政治的に困難な状況ではあるが、改革の必要性について国民の理解を得るためにも、国民本位・国益優先の観点からの野党との緊密な対話と積極的な政策論争を期待する。記