緊急事態宣言やまん延防止等重点措置をはじめとする各種の措置により、新規感染者の急増傾向には、一定程度、歯止めがかけられているものの、医療提供体制の逼迫が続いている。こうした現状を踏まえ、総合的な観点から、政府として、やむを得ない判断をされたものと受け止めている。

今回の方針で、対象地域の都道府県が主体的に、感染拡大防止と経済活動の両立に向けた柔軟な措置を可能としたことは評価できる。

社会経済活動の制約が続けば、事業活動や国民生活への影響は拡大していく。対象となる事業者等に、適切かつ速やかな補償を行うとともに、医療提供体制の状況なども踏まえた上で、感染状況が落ち着いた地域から一日も早く宣言を解除できるよう、引き続き、実効ある政策の推進をお願いしたい。

この難局を乗り越えるためには、検査体制・医療体制の拡充とワクチン接種のスピードアップが欠かせない。経団連としても、引き続き、政府・自治体と密に連携しながら、テレワークの活用、非接触型ビジネスの推進、従業員がワクチン接種をしやすい環境づくりなど、感染拡大防止と経済活動の両立に向けて、全面的な協力を行っていく。