経団連は、内閣府および文部科学省と連携し、女子学生を中心に、理工系分野への関心を高めるためのイベント「夏のリコチャレ(理工チャレンジ)~理工系のお仕事体感しよう!」の開催を会員企業・団体に広く呼びかけている。
3月19日、2024年度の「夏のリコチャレ2024」開催に向けた説明会をオンラインで開催した。内閣府と文部科学省がイベントの概要や24年度の募集要項を説明した後、フジタとマツダの2社が開催事例を紹介した。概要は次のとおり。
■ 理工系女性の育成に向けた政府の取り組み(内閣府、文科省)
イノベーションを進めるには多様な視点や発想を取り入れることが不可欠であり、理工系に進む女性が少ないことは長年の課題である。
内閣府では、経団連、文科省と共に、次代を担う女性の科学技術人材を育成するための取り組みの一環として、女子中高生等を対象に、理工系分野の職場体験やオープンキャンパス、女性先輩社員との交流等の機会を提供する「夏のリコチャレ」を開催している。23年度は、96団体、162イベントに6300人以上が参加した。24年度も、7月中旬から8月下旬を中心に、夏休み期間に開催する。
文科省でも、「夏のリコチャレ」に関連した取り組みとして、出前授業や施設見学等の教育プログラムを提供する「土曜学習応援団」や、地域と連携した女子中高生の理系進路選択支援プログラム等を実施している。また、学校現場におけるアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)の払拭を目的とした教員研修プログラムの開催を通じ、学校現場の意識改革にも努めている。
■ 各企業・団体における取り組み
総合建設業のフジタは、ものづくりの楽しさや街づくりの大切さ等を伝えることを重視し、技術センターにおいて、建設技術を紹介する見学会を実施するとともに、女性技術者とのコミュニケーション会を開催した。参加者からは、「社会のために重要な役割を担っていて、感動した」などの感想が寄せられた。24年度も、同様の見学会を実施する予定である。
自動車メーカーのマツダは、「風を感じるクルマづくり」をテーマに、実車を用いながら、空気抵抗や空力開発に関する体験学習、現役エンジニアとの対談等を実施した。参加者から好評だっただけでなく、参加した社員からも、参加者の笑顔を見て、普段行っている「当たり前」の仕事に対する意義を再認識し、元気付けられたといった声が上がった。
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「夏のリコチャレ2024」の詳細およびイベント登録については、内閣府ウェブサイトを参照。
理工チャレンジ(リコチャレ)
https://www.gender.go.jp/c-challenge/index.html
【ソーシャル・コミュニケーション本部】