経団連が2019年10月から実施してきたスタートアップのピッチイベント「Keidanren Innovation Crossing (KIX) 」は5年目に突入し、登壇スタートアップは延べ250社を超えた。これを機に、KIX等で出会ったスタートアップ・アクセラレーター・ベンチャーキャピタル(VC)等と経団連会員企業をつなぐオンラインコミュニティ「経団連Startup Slack」をオープンするとともに、12月20日には東京・大手町の経団連会館でKIX参加スタートアップ・大企業のOBOG会を開催した。
同会合には約130人が参加し、座談会やネットワーキングを行った。概要は次のとおり。
■ スタートアップ座談会
JCGの松本順一CEO、Beatrustの原邦雄共同創業者&CEO、EFポリマーの下地邦拓COO、南場智子スタートアップ委員長が登壇。各社の経験を踏まえ、KIX参加の成果と今後の課題を紹介した。KIXでの出会いを生かすうえでも、大企業連携の最初の接点となる担当者や共感してくれる経営者のイニシアチブが重要との指摘に加え、大企業には恐れずスタートアップのサービスを利用してほしいとの呼びかけもあった。
■ アクセラレーター座談会
Plug and Play Japanのヴィンセント・フィリップ社長、ゼロワンブースターキャピタルの浜宮真輔取締役・パートナー、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)の小澤彩織パートナー、早稲田大学大学院経営管理研究科の入山章栄教授が登壇。エコシステムの活性化と大企業の行動変容に何が必要かを議論した。
人材やカルチャー等、大企業におけるさまざまな要素のリテラシー向上が不可欠であるとの指摘に対し、入山氏からは「大企業の行動変容のためにも、経団連スタートアップフレンドリースコアリングを有効に活用すべき」との発信があった。また、社内外でのコミュニケーションを通じたナレッジのシェアも有効であるとして、各登壇者からKIX活用のアイデアが示された。
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両座談会の後、出雲充スタートアップ委員長の乾杯あいさつに続き、活発なネットワーキングを行った。
【産業技術本部】