経団連が事務局を務めるユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会は10日、東京・大手町の経団連会館で2016年度UWC派遣奨学生激励会を開催した。渡航前のオリエンテーションに続いて行われた激励会には、新奨学生24名とその保護者、協会役員、大使館関係者、UWC卒業生ら約120名が出席した。
冒頭、同協会の藤田譲会長(朝日生命保険最高顧問)があいさつし、「変化の激しい、将来を見通しにくい時代にあっては、視野を広げ、文化や社会の多様性を理解し、自ら意見を発信する力を身につけて時代の変化に主体的に対応していくことが重要である。UWCにおける教育は、まさにこうした時代の要請に合致している」と述べたうえで、「これから留学される皆さんが、世界各国から集まった学生と寮生活を送りながら、有意義な時間を共有し素晴らしいUWCの教育を経て、その後それぞれの分野でグローバルに活躍をすることを期待している」とエールを送った。
続いて、ラウラ・マリア・エスキベル駐日コスタリカ共和国特命全権大使があいさつし、若い時に自分の知らない環境で生活することがいかに重要か、自身の経験に照らして説明するとともに、精一杯勉強してほしいと奨学生を激励した。
次に、奨学生一人ひとりが登壇。自己紹介後、協会役員と派遣にあたっての抱負などについて懇談した。また、先輩奨学生から、渡航準備や渡航後の学業、生活等に関して具体的なアドバイスを受けた。新奨学生たちは、8月中旬から9月上旬に渡航、各カレッジ(高校)に入学する。
賛同企業・個人を募集―UWC日本協会
UWC(本部=ロンドン)は世界120カ国から選抜された高校生を受け入れ、国際バカロレア(IB)課程に基づく教育を通じて国際感覚豊かな人材を養成することを目的とする民間教育機関。現在までにイギリス、ドイツ、オランダ、イタリア、アメリカ、カナダ、コスタリカ、インド、香港等15カ国にカレッジが開校されている。
日本では、経団連により1972年に「UWC日本協会」が設立され、これまで延べ560名の生徒を派遣。卒業後は、大手企業・報道機関、日本政府、国際機関などに就職し、国際的に活躍している。奨学金は、趣旨に賛同する経団連会員企業約58社ならびに個人(16年6月)の寄附金を原資としており、日本協会では、1人でも多くの日本人高校生がUWCにおける「人生を変える体験」ができるよう、支援いただける企業・個人を募集している。
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※ 詳細については、UWC日本協会ウェブサイト(http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/UWC/index.html)に掲載
【教育・スポーツ推進本部】