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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年11月26日 No.3248 提言「日EU規制協力の推進を改めて求める」公表 -未来志向でEPAの早期実現を

経団連は11日、提言「日EU規制協力の推進を改めて求める―未来志向でEPAの早期実現を」を公表した。G20サミット開催中の15日に行われた日EU首脳会談に先立ち取りまとめたもので、特に関税面で溝が生じがちな日EU経済連携協定(EPA)交渉にあって、規制・制度や規格・基準などの非関税面における協力を未来志向で推進することの重要性をあらためて訴えることによってEPAの早期実現を目指したもの。今年3月の「日EU規制協力に関する提言」の基本的な認識を踏襲しつつ、EPA交渉の現状やTPP(環太平洋パートナーシップ)協定の大筋合意など、その後の状況を踏まえた内容となっている。

■ 提言の概要

企業のバリューチェーンがグローバルに広がるなか、環境、安全、健康等のための国内規制の目的を損なうことなく、それらの実効性を確保する一方、貿易投資に及ぼすマイナスの影響を最小限にとどめるには、規制・制度の整合性・透明性の確保や規格・基準の調和・相互承認等の規制協力を推進することが極めて重要である。

前回3月の提言後、半年余りを経て、このような認識は日EUの官民において広く共有されるようになっている。例えば、マルムストローム欧州委員会貿易担当委員は、規制協力は「通商政策の未来を示すものである」とし、EPAにおいて「既存の障壁に取り組むとともに、将来生じる障壁にも対応できるような仕組みを確立すべきである。よい協定を締結できれば、規制の相違を減らすだけでなく、国際基準の策定にも役立ち、開かれたグローバル市場の形成に貢献することができる」と強調している。

分野横断的な規制協力としては、前回の提言事項に加えて、政治のリーダーシップという観点から、継続的な規制協力の仕組みへの閣僚の関与を求めている。個別分野の規制協力に関しては、前回の提言で示した自動車、化学など各業界における規制協力の方向性に基づいて、環大西洋貿易投資パートナーシップ(TTIP)交渉においてEUが米国に対して提案している事項やTPP協定に盛り込まれた事項をも踏まえ、優先的な協力事項にまで踏み込んでいる。

また、個別分野ではあるが各業界に共通する問題として、個人情報保護について厳しい規律を課しているEUに対して、日本における個人情報保護法の改正やTPP協定における規定ぶりを踏まえ、データ移転を認めるよう求めている。さらに、デジタル技術を背景に生産工程や消費者にかかる各種データの取得・活用による付加価値の創造を目指す取り組みが先進諸国において活発となっていることを踏まえ、これらが期待される成果を上げるためにも、日EU間の規制協力を進めていく必要があるとしている。

※提言の全文は経団連ウェブサイトに掲載

【国際経済本部】

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