経団連が事務局を務めるユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会は6月4日、東京・大手町の経団連会館で2015年度UWC派遣奨学生激励会を開催した。新派遣生19名と保護者、協会役員、UWC卒業生ら約100名が出席した。
冒頭、同協会の藤田譲会長(朝日生命保険最高顧問)があいさつし、「昨年経団連が実施したアンケートでは、グローバル経営を進めるうえでの最大の課題として、グローバル人材の不足が挙げられた。裏を返せば、海外との価値観の差に柔軟に対応でき、外国語による高いコミュニケーション能力を持つ人材には、今後幅広い活躍の場が広がっている」と派遣生を激励した。続いて、同協会理事で第1期奨学生の盛田昌夫氏(ソニー・エグゼクティブアドバイザー)と第3期奨学生の出川昌人氏(ブラックロック・ジャパン前社長、UWC日本卒業生会副会長)もエールを送った。
これに対し派遣生一人ひとりが自己紹介し、留学に向けての抱負を語った。今年の派遣生は、8月中旬から9月上旬にそれぞれの学校(イギリス・イタリア・オランダ・ドイツ・ノルウェー・アルメニア・アメリカ・カナダ・コスタリカ・インド・香港)に向けて出発する。
■ グローバル人材の育成に向け、高校生の留学への支援を
UWC(本部=ロンドン)は、世界各国のUWC支部が実施する選抜試験を経て派遣される高校生を、世界15カ国にある傘下のカレッジ(高校)で2年間受け入れ、国際バカロレア課程に基づく教育を通じて国際感覚豊かな人材を育成する民間の教育機関。経団連は、グローバル人材育成の重要性に鑑み、UWCの日本支部としてUWC日本協会が1972年に設立されて以来、その事務局を務めている。これまでに派遣した生徒数は520名を超え、派遣生は卒業後、大手企業・報道機関、日本政府、国際機関などに就職して、国際的に活躍している。
奨学金はUWCの趣旨に賛同する経団連会員企業55社ならびに個人の寄付金等を原資としており、賛同企業を募集している。詳細は、UWC日本協会のウェブサイト(http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/UWC/index.html)参照。
【教育・スポーツ推進本部】