経団連の榊原定征会長は23日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。
冒頭榊原会長は、リー・クアンユー・シンガポール元首相のご逝去にあたり、心から哀悼の意を表すると述べた。リー氏はシンガポールの建国と繁栄を導いた偉大な政治リーダーであり、初代首相として、短期間に近代国家を築くために並々ならぬリーダーシップを発揮されたと振り返り、敬意を表した。
また、シンガポールはわが国が初めて経済連携協定を締結した国であるが、同国が掲げる国際協調主義と自由貿易主義はリー氏の重要な功績であり、現在交渉中のTPP(環太平洋経済連携協定)において、連携を図れている背景にも、リー氏を中心に緊密な二国間関係が築かれていたことがあると指摘。民主主義・自由貿易主義を共に追求する両国の関係を、引き続き深めていきたいと述べた。
次に3年ぶりに日中韓外相会談が開催されたことについて、大きな一歩が踏み出せたと評価。政治・外交面での安定的な基盤があってこそ、民間企業も安心して企業活動を行うことができるとして、3カ国が首脳会談の早期開催に向けて努力することで合意したことに歓迎の意を表した。
日中韓の3カ国は、世界経済の安定と発展について、大きな役割を担っているとして、今後、首脳会談において、日中韓FTA交渉の早期妥結に向けた強いコミットメントの表明に期待を示した。
【社会広報本部】