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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年11月28日 No.3156 日本コロンビア経済合同委員会をボゴタで開催 -日本・コロンビア両経済界がEPA早期締結に向け働きかけ推進で一致

ルイス・ムニョス委員長(左)と小島委員長

経団連は18日、コロンビアのボゴタで第8回日本コロンビア経済合同委員会を開催した。日本側からは、小島順彦日本コロンビア経済委員長、大前孝雄太平洋同盟ワーキンググループ座長ら約50名が、コロンビア側からは、カウンターパートであるコーヒー生産者連合会(FNG)からルイス・ムニョス総裁(コロンビア日本経済委員長)ら約70名が参加。近年、わが国とコロンビアの経済関係が拡大しているなか、これをさらに確実なものとしていくため、(1)コロンビアおよび日本の経済情勢の展望(2)多国間および二国間の経済協力フレームワーク(3)ビジネス機会と課題――の三つのテーマについて議論を行った。

■ 日本・コロンビアの経済情勢の展望

日本側から、アベノミクスを中心とした政府の経済政策に関する取り組みを紹介し、産業界も含め、日本経済全体でさまざまな改革を通じ、持続的な成長に向けた取り組みを行っていることを説明した。

コロンビア側からは、2012年実績で4.0%、13年は4.5%見込みという着実な成長率、雇用創出による貧困率の減少と中間層の拡大、財政の安定、低いインフレ率など、堅調なコロンビア経済の動向が紹介された。あわせて、政府主導による大規模輸送インフラ整備(道路網)のプロジェクトが完成し、さらに反政府ゲリラとの和平交渉も順調に進めば、コロンビアの潜在成長率はさらに高まるとの見通しが示された。

■ 多国間および二国間の経済協力フレームワーク

近年拡大傾向にある両国の、さらなる関係強化の重要性が確認された。とりわけ、日本とコロンビアとの間で12年から交渉が開始されている経済連携協定(EPA)について、早期締結の必要性が両国経済界の間で共有され、双方の政府に対し、早期締結に向け働きかけを行うことで一致した。

また、コロンビアが今年議長国を務め、メキシコ、チリ、ペルーの4カ国で構成する経済統合体「太平洋同盟」について、同同盟にオブザーバー参加している日本との関係強化を通じて、アジア・太平洋地域全体との経済連携を強めるとの認識が双方から示された。

■ ビジネス機会と課題

コロンビア側から、輸送インフラ網の整備、鉱業やエネルギー分野、石油化学分野、アグロインダストリー、ブロードバンド網の整備、地方における開発など、コロンビアにおけるビジネスチャンスについての紹介があった。あわせて、税制の簡素化、競争力の強化、教育の質の向上を通じた人材の確保、研究開発に対する投資など、ビジネスの拡大に向けた課題が示されるとともに、各分野での日本の参画・投資が求められた。

日本側からは、再生可能エネルギーの推進における民間事業者の参画に向けたコロンビア政府に対する具体的な提案なども行った。

◇◇◇

なお、合同委員会翌日の19日には、小島委員長がフアン・マヌエル・サントス・カルデロン大統領を表敬し、18日の合同委員会の成果を報告するとともに、EPAの早期締結や太平洋同盟との関係強化に対する日本経済界の期待を表明した。

これに対しサントス大統領からは、日本とのEPAを早期に締結したいとの意向が示された。また、コロンビアはその地理的な位置から日本企業の南米進出のうえでのプラットホームとなる一方、日本はアジアの窓口として、太平洋同盟にとって重要なパートナーであるとの見解が述べられた。

【国際協力本部】

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