経団連の米倉弘昌会長は10日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。
前週提示された成長戦略の素案について、経団連の提言のほとんどが盛り込まれていると評価。工程表に沿って、ぜひとも実行に移してほしいとの期待を示した。
これに関連して、経済界としても、経済成長のけん引役は民間企業であるとの気概を持って、経済の活性化に向けて努力していくとの決意を表明した。
さらに、安倍首相が、「今回決定される成長戦略は、一つの通過点」であるとしたことを踏まえ、これが終わりではなく始まりであると指摘。足りないものがあれば適宜施策を追加してほしいと要望した。
また安倍首相が、来年度の税制改正に向けた議論を前倒しで行うよう指示し、投資減税を含めさらなる成長に向けた施策を検討するとの方針を明らかにしたことについて、前向きの姿勢が見えることは心強いと歓迎。各種統計で今年度の設備投資の増加が予測されていることも含め、経済にとって明るいことであり喜ばしいと述べた。成長戦略が工程表に沿って着実に実現することが必要であり、需要が出てくれば投資減税は大いに力を発揮するとの期待を示した。
また、グローバルな競争に打ち勝っていくためには、国際的な経営環境のイコールフッティングを確保する必要があるとし、投資減税に加えて、法人実効税率の引き下げを前倒しで検討されるようあらためて要望した。
【社会広報本部】