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月刊 経団連

月刊 経団連2022年10月号

特集 宇宙産業の発展に向けて

巻頭言

Well-beingを実現する未来志向の人材育成

渡邉 光一郎 (経団連副会長/第一生命ホールディングス会長)

ロシアのウクライナ侵略などを巡る現下の国際情勢は、日本の様々な課題を顕在化させた。日本がエネルギーや食料安全保障の確保などに追われる一方、世界はDXやGXが進んだ先を見据え、次世代原発技術や核融合炉、そして光電融合・量子への投資およびそれに対応する人材育成を進めており、さらにサイバーや宇宙領域も強化している。

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特集

宇宙産業の発展に向けて

宇宙開発利用は、安全保障、災害対策や地球規模課題への対応、経済成長とイノベーション創出など、多面的な広がりを見せている。また、世界的に宇宙ビジネスの市場規模が拡大し、スタートアップを含む民間企業の参入や活動が活発化している。さらに、国際宇宙ステーション(ISS:International Space Station)長期滞在など日本人宇宙飛行士の活躍も続き、今後も月面や火星などの有人宇宙探査に照準を当てた様々なミッションが予定されており、宇宙空間における人類の活動領域の拡大にも期待が集まる。

対談:宇宙科学・探査を通じた宇宙産業の振興を目指して

  • 星出 彰彦 (宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士)
  • 漆間 啓 (経団連宇宙開発利用推進委員長/三菱電機社長)
  • ■ 人類にとっての宇宙開発利用の意義
  • エキサイティングな有人宇宙活動の時代へ
  • 地球環境ソリューションとしての活用
  • 貴重な公共財である宇宙を豊かな社会作りに役立てる
  • 民間企業とのコラボレーションへの期待
  • ■ 宇宙を通じた国際協力の重要性
  • 人類への貢献を目指した協力関係
  • 国を越えた衛星データ利用の広がり
  • 開発リスクの低減と開発成果の利用拡大
  • ■ 宇宙科学・探査の未来と人材育成
  • 失敗を許容できる土壌作り
  • 失敗から学ぶチャレンジ精神

【提言】
「宇宙基本計画の実行に向けた提言」を公表

―令和5年度宇宙関係予算で担保すべき重点事項
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/068.html
 (経団連産業技術本部)

  • 宇宙政策の重要事項
  • 宇宙関係予算の確保

米中ロの宇宙政策と国際法上の課題
―ポスト「ロシア・ウクライナ戦争」を考える
 青木 節子(慶應義塾大学大学院法務研究科教授)

  • 世界の状況
    ─創意工夫に富む民間企業の席巻
  • 米中ロの宇宙政策
  • ロシア・ウクライナ戦争があぶりだした国際法上の課題

衛星を利用し災害対応力を高める
 林 春男(防災科学技術研究所理事長)
 田口 仁(防災科学技術研究所防災情報研究部門副部門長)

  • 広域化する災害
  • 災害の全体像の早期把握を可能にする衛星ワンストップシステム
  • 衛星ワンストップシステムの今後

宇宙太陽光発電システムによるカーボンニュートラルへの貢献
 篠原 真毅(京都大学生存圏研究所生存圏電波応用分野教授)

  • 将来の発電所としてのSPS
  • 将来の宇宙開発につながるSPS

宇宙スタートアップ企業の成長と課題
 石田 真康(A・T・カーニーディレクター、SPACETIDE代表理事兼CEO)

  • 存在感を増す宇宙スタートアップ企業
  • 世界各国が商業宇宙政策を推進
  • 宇宙ビジネスの3つのセグメント
  • 今後の課題は、技術開発・実証、顧客獲得そしてスピード

信頼性、打ち上げ能力・価格競争力に優れたH3ロケットの早期実用化に向けて
 田村 篤俊(三菱重工業防衛・宇宙セグメント宇宙事業部長)

  • H3早期開発玉成
  • H-ⅡA連続成功
    ─優れた信頼性の伝承
  • H3早期実用化に向けて

NECの宇宙利用最前線
―さらなる宇宙産業振興に向けた提言
 三好 弘晃(NEC航空宇宙・防衛ソリューション事業部門
主席スペースICTエバンジェリスト)

  • 現在の宇宙産業振興政策に対するNECの理解
  • 宇宙産業振興に向けたNECの取り組み
  • さらなる宇宙産業振興に向けた我が国の課題と対策
  • さらなる宇宙産業振興に向けた提言

X-NIHONBASHI
―街づくりを通じた宇宙ビジネスの拡大へ
 植田 俊(三井不動産取締役専務執行役員)

  • 日本橋再生計画・産業創造
  • 「場の提供」
    宇宙ビジネス拠点 X-NIHONBASHI・X-NIHONBASHI TOWER
  • 「機会の創出」
    X-NIHONBASHI Global Hub と NIHONBASHI SPACE WEEK

【特別寄稿】
地球サイズの望遠鏡で迫るブラックホールの謎

 本間 希樹(国立天文台水沢VLBI観測所所長・教授)

  • ブラックホールを視覚的に捉えることは100年来の課題
  • 地球サイズの望遠鏡を合成する国際プロジェクトEHT
  • 銀河の中心にある巨大ブラックホールの撮影に成功
  • 依然残るブラックホールにまつわる謎
  • 夢物語も未来の科学技術で実現するかもしれない

【特別インタビュー】
天文・宇宙への関心を育む

 今井 哲也(漫画家)

  • 最新技術が生活に浸透した近未来を描く
  • 今の時代だからこそ再発見できること
  • 新しいものを知り価値観を更新する

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一般記事

【コメント】
ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)公開草案に対するコメント

https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/073.html
 井上 隆(経団連金融・資本市場委員会ESG情報開示国際戦略タスクフォース座長
/経団連専務理事)

  • 総論:開示基準のグローバルなベースラインの構築に向けて
  • 各論①:全般的要求事項案に対するコメント
  • 各論②:気候関連開示基準案に対するコメント

研究デジタルトランスフォーメーションの実現に向けて
 坂本 修一(文部科学省大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)(当時)

  • 研究DXを巡る現状と課題
  • 研究DXの実現を目指す3つのアプローチ
  • 研究データエコシステムと産業界との連携

連載

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