宇宙開発利用は、安全保障、災害対策や地球規模課題への対応、経済成長とイノベーション創出など、多面的な広がりを見せている。また、世界的に宇宙ビジネスの市場規模が拡大し、スタートアップを含む民間企業の参入や活動が活発化している。さらに、国際宇宙ステーション(ISS:International Space Station)長期滞在など日本人宇宙飛行士の活躍も続き、今後も月面や火星などの有人宇宙探査に照準を当てた様々なミッションが予定されており、宇宙空間における人類の活動領域の拡大にも期待が集まる。
こうした中、経団連は「宇宙基本計画の実行に向けた提言」(2022年7月19日公表)において、我が国の宇宙安全保障の確保とイノベーション創出に向けて、政府の宇宙基本計画・工程表の着実な実行を訴えたところである。
本対談では、有人宇宙探査の実践を通じて得られた知見、また観測・通信・測位など衛星データの活用を進める企業の取り組みを踏まえ、宇宙産業振興に向けた企業の動きなど、宇宙関連の技術開発が生活やビジネスにもたらす新たな価値を展望する。
こうした中、経団連は「宇宙基本計画の実行に向けた提言」(2022年7月19日公表)において、我が国の宇宙安全保障の確保とイノベーション創出に向けて、政府の宇宙基本計画・工程表の着実な実行を訴えたところである。
本対談では、有人宇宙探査の実践を通じて得られた知見、また観測・通信・測位など衛星データの活用を進める企業の取り組みを踏まえ、宇宙産業振興に向けた企業の動きなど、宇宙関連の技術開発が生活やビジネスにもたらす新たな価値を展望する。
- ■ 人類にとっての宇宙開発利用の意義
- エキサイティングな有人宇宙活動の時代へ
- 地球環境ソリューションとしての活用
- 貴重な公共財である宇宙を豊かな社会作りに役立てる
- 民間企業とのコラボレーションへの期待
- ■ 宇宙を通じた国際協力の重要性
- 人類への貢献を目指した協力関係
- 国を越えた衛星データ利用の広がり
- 開発リスクの低減と開発成果の利用拡大
- ■ 宇宙科学・探査の未来と人材育成
- 失敗を許容できる土壌作り
- 失敗から学ぶチャレンジ精神
Profile
星出 彰彦(ほしで あきひこ)
1968年東京都生まれ。1992年、宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。1999年、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者として選抜される。2001年、宇宙飛行士として認定。2008年6月、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗してISSへ。「きぼう」日本実験棟船内実験室のISS取り付け作業などに参加。2012年7月、ソユーズ宇宙船に搭乗してISSへ向かい、約4カ月の長期滞在で小型衛星放出や3回の船外活動(EVA)などに従事。2021年、クルードラゴン宇宙船運用2号機(Crew-2)に搭乗し、第65次/第66次長期滞在クルーとしてISSに198日間滞在。ISS船長(コマンダー)を約5カ月間務め、「きぼう」日本実験棟を含めISSにおいて各種実験、保守、船外活動などを実施。
星出 彰彦(ほしで あきひこ)
1968年東京都生まれ。1992年、宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。1999年、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者として選抜される。2001年、宇宙飛行士として認定。2008年6月、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗してISSへ。「きぼう」日本実験棟船内実験室のISS取り付け作業などに参加。2012年7月、ソユーズ宇宙船に搭乗してISSへ向かい、約4カ月の長期滞在で小型衛星放出や3回の船外活動(EVA)などに従事。2021年、クルードラゴン宇宙船運用2号機(Crew-2)に搭乗し、第65次/第66次長期滞在クルーとしてISSに198日間滞在。ISS船長(コマンダー)を約5カ月間務め、「きぼう」日本実験棟を含めISSにおいて各種実験、保守、船外活動などを実施。