サステナブルな未来のために
withコロナが常態化して早くも半年が過ぎた。これだけ海外出張のない期間を過ごすことは、会社生活で初めての経験であり、回遊魚がいけすに閉じ込められたのごとき感も強い。この間にも、自国第一主義の拡大、米中覇権争いの深刻化、経済活動低迷の長期化への懸念など、グローバルに不確実性が増している。
withコロナが常態化して早くも半年が過ぎた。これだけ海外出張のない期間を過ごすことは、会社生活で初めての経験であり、回遊魚がいけすに閉じ込められたのごとき感も強い。この間にも、自国第一主義の拡大、米中覇権争いの深刻化、経済活動低迷の長期化への懸念など、グローバルに不確実性が増している。
企業のコロナ禍への対応、ウィズ・ポストコロナ時代の成長の両面から、投資家の間では、デジタルトランスフォーメーション(DX)やサステナビリティに取り組む企業への関心が高まっている。この機運を捉え、Society 5.0 for SDGs実現を金融面から促すべく、「ESG投資の進化(課題解決イノベーションを後押しするポジティブな投資手法に進化させる)」を図っていかなければならない。また、そのためには、企業と投資家による建設的対話の促進(エンゲージメント)も欠かせない。本座談会では、ウィズ・ポストコロナ時代のESG投資の進化の在り方、建設的な対話促進の課題、今後の企業と投資家、ステークホルダーとの連携・協働への期待などについて議論する。
Society 5.0に向けた課題解決イノベーションへの投資促進
―経団連・東京大学・GPIF共同研究のフォローアップ
日比野 隆司(経団連審議員会副議長、金融・資本市場委員長/大和証券グループ本社会長)
企業と投資家による建設的対話の促進に向けて
─真に実効ある対話に向けて企業・投資家・政府に求められる取り組み
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/075.html
太田 純(経団連副会長、金融・資本市場委員長/三井住友フィナンシャルグループ社長)
日比野 隆司(経団連審議員会副議長、金融・資本市場委員長/大和証券グループ本社会長)
林田 英治(経団連金融・資本市場委員長/JFEホールディングス特別顧問)
持続可能な社会へ変革を図る投融資
竹ケ原 啓介(日本政策投資銀行執行役員産業調査本部副本部長)
第一生命におけるESG投資の進化
稲垣 精二(第一生命保険社長)
サステナブルファイナンスを巡る欧州の動向
木下 由香子(在欧日系ビジネス協議会(JBCE)CSR委員会委員長/日立製作所・欧州コーポレート事務所シニアマネージャー)
気候変動関連情報開示の動向
藤村 武宏(気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)メンバー)/三菱商事サステナビリティ・CSR部長
ビジネスと人権がESG投資に与える影響と機会
名越 正貴(EY新日本気候変動・サステナビリティサービス シニアマネージャー)
新型コロナ後の企業と投資家のエンゲージメントのあり方
三瓶 裕喜(フィデリティ投信ヘッドオブエンゲージメント)
ESG投資の課題とその解決策としての国際機関活用
本田 桂子(コロンビア大学国際関係公共政策大学院客員教授)
Society 5.0 for SDGs
―創造する未来の経済像と課題
野村 浩二(経団連21世紀政策研究所研究主幹/慶應義塾大学産業研究所教授)
スチュワードシップ・コード再改訂の概要
―サステナビリティに関する改訂を中心に
古澤 知之(金融庁企画市場局長)
9月24日、東京・大手町の経団連会館で、小泉進次郎環境大臣、経団連の杉森務副会長をはじめ環 境省・経団連の幹部が会談し、脱炭素社会実現に向けて連携強化を図ることで合意、その内容を公表した。
両者は「チャレンジ・ゼロ」の推進や、わが国企業の脱炭素経営の推進、2030年温暖化対策目標の着実な達成、サステナブル・ファイナンス/ ESG金融の推進等に取り組んでいく。そのために、まずは定期的な意見交換等を行うこととしている。
【提言】
Society 5.0時代のサプライチェーン
―商流・金流のデジタル化推進に向けて
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/079.html
立石 文雄(経団連サプライチェーン委員長/オムロン会長)
山内 雅喜(経団連サプライチェーン委員長/ヤマトホールディングス会長)
芸術文化の灯を守る
―新国立劇場の公演継続への決意
尾﨑 元規(新国立劇場運営財団理事長)