(1) | 調査目的 | : | 企業の大卒等新卒者(2009年3月卒業)の採用活動を総括し、 次年度に向けた動向を把握することを目的に1997年度より実施 |
(2) | 調査対象 | : | 日本経済団体連合会企業会員 1309社 |
(3) | 調査形式 | : | 無記名式アンケート(業種・従業員数のみ記入) |
(4) | 実施時期 | : | 2009年1〜2月 |
(5) | 回答状況 | : | 455社(有効回答率34.8%) |
*製造業44.8%、非製造業55.2% *従業員数1000人以上73.6%、1000人未満26.4% |
採用を実施した企業は95.8%で、前年度(97.2%)と比べ1.4ポイントの減少となり、6年ぶりに前年を下回った。
また、来年度(2009年度)の採用活動については、採用実施予定の企業割合が86.4%と、前年度(93.9%)に比べ7.5ポイント減少した。
「説明会・選考会の複数回開催」(96.2%)や「オープンエントリー(公募制)」(89.6%)、「大学名不問採用」(56.8%)が過去最高を記録するなど、種々の選考形態や手法を導入する企業が近年主流となっている。
また、新規採用者に占める「中途(経験者)採用」の割合が30%以上である企業は32.9%と、5年前(21.5%)に比べて11.4ポイント増加、「海外大学卒業者の採用」を行った企業も31.8%と、6年連続で増加し、6年前(14.6%)の2倍以上となるなど、春季一括採用以外の採用形態が着実に増加している。
また、選考プロセスを「予め開示した」企業は、前年度(88.7%)から5.1ポイント増加の93.8%となり、初めて9割を超えた。このうち、「効果があった」との回答は5割(51.5%)を超え、その効果として、「学生に安心感が生まれ、その結果、しっかりと準備をして選考に臨んでくれた」、「学生がスケジュールを調整しやすくなり問い合わせが減少した」などが挙げられた。
企業が採用選考時に重視する要素は、6年連続して「コミュニケーション能力」が76.6%(前年度79.5%)で第1位となった。以下、第2位の「協調性」が56.1%(同53.0%)、第3位の「主体性」が55.2%(同51.6%)、第4位の「チャレンジ精神」が51.5%(同49.4%)、第5位の「誠実性」が40.0%(同42.4%)と続いている。
インターンシップの学生を、「既に受入れている」企業は58.9%となり、前年(60.6%)とほぼ同水準となった。また、インターンシップ制度を「評価する」企業も52.5%と前年度(56.0%)を若干下回ったものの、3年連続で50%台で推移した。
インターンシップ制度についての具体的な評価としては、「早くから就業体験をさせることにより、入社後の仕事のイメージを持つことができ、ミスマッチを減らす有効な手段となる」など、その効果を高く評価する意見が多数ある一方、「企業側の負担が大きすぎる」ため、「受け入れた企業に助成金等のインセンティブが必要」など制度面の整備を求める声もあった。
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