2013年5月13日
一般社団法人 日本経済団体連合会
一般社団法人 日本経済団体連合会
【円安】
米国における雇用統計の結果や好調な企業業績を背景に、ドル買い、円売りの動きが加速している。原料や燃料を多く輸入する内需型の産業にとっては非常に苦しい状況だと思う。一方で、それらを輸入し、付加価値をつけて輸出している製造業では、円安で輸出競争力が強化され業績を押し上げている。いずれにせよ、為替レートの大きな変動は企業経営に悪影響をもたらすため、安定して推移することが最も重要である。今後は、単に株価が上がるだけでなく、実体経済の改善を実感できるようにすることが必要である。安倍総理の提唱する「第三の矢」である成長戦略を早期にとりまとめ、実施することで、足元の明るさを持続的な経済成長につなげていってほしい。
【中東訪問の所感】
安倍総理に同行して中東を訪問したのは今回が二度目である。サウジアラビアとは投資協定や戦略的パートナーシップに向けた共同声明、UAEとは租税条約、原子力協定、トルコとは原子力協定に署名するなど大きな成果があった。また、トルコでは日本トルコ合同経済委員会を開催し、日本トルコのEPAの早期締結の重要性について議論を深めることができた。両国政府には、できるだけ早くEPA締結に向けた作業を開始してほしい。
以上