今般、閣議決定された「骨太方針2021」では、ワクチン接種の促進や医療提供体制の強化、様々な支援策等を通じ、新型コロナウイルス感染症の克服に向けた強い決意が示された。

同時に、ポストコロナの持続的な経済成長を実現するための4つの原動力として、グリーン社会の実現、デジタル化の加速、活力ある地方創生、子ども・子育て支援を掲げ、これらに予算を重点的に配分する方向性を打ち出している。また、我が国の自律性の確保・優位性の獲得を実現する観点から、経済安全保障の強化推進を重要課題と位置づけた。

これらの方針は、経団連の基本的考えと合致するものであり、高く評価するとともに、方針に沿った迅速かつ着実な経済運営を期待する。

このほか、財政健全化に関しては、これまでの目標を堅持するとともに、社会保障関係費の伸びの抑制などの歳出改革努力を2022年度以降も継続する旨が盛り込まれた。政府には、「経済あっての財政」の基本的な考え方のもと、財政規律を確保しつつ、持続可能な経済成長の実現に必要な施策を果敢に実行していただきたい。

経済界としては、ワクチン接種加速への全面的な協力をはじめ、感染拡大防止と経済活動の両立に引き続き尽力する。同時に、コロナ禍を乗り越えて持続可能な成長を実現するため、昨年11月に公表した「。新成長戦略」を行動指針として、施策を具体化し、様々な社会課題の解決を図ってまいりたい。