本日、約2か月弱に及ぶ、緊急事態宣言が全都道府県において解除されたことは、国民が一丸となって新型コロナウイルス感染症拡大防止に取り組んだ成果である。この間、お亡くなりになられた方々に衷心よりお悔やみを申し上げるとともに、治療中の皆様にお見舞いを申し上げる。また、医療現場の最前線で見えない敵と戦い続けている医療関係者の皆様に心より敬意を表したい。

緊急事態宣言が全面解除された後も、ワクチン開発や治療法が定着するまでの期間、新型コロナウイルスのリスクを前提とした、生活様式、経済活動が求められる。世界の感染拡大状況を踏まえれば、経済の正常化には長い時間を要することとなろう。

緊急事態宣言の下、人々の生活、考え方、働き方、経済情勢、企業経営のあり方は大きく変化した。デジタル化の遅れ、緊急時の医療提供体制、検査体制のあり方など明らかとなった課題も多い。いつ再来するかも知れない次の感染拡大に備えて、早急にこれらの課題を克服するとともに、よりレジリエントな社会づくりを加速していかなければならない。

経済界としては、業種別ガイドラインの徹底をはじめ感染拡大防止に万全の注意を払いつつ、経済活動の正常化に向けた取組みを開始していく。

政府においては、困難を強いられる国民や、企業の経営状況に十分な配慮を行い、第二次補正予算を含めた機動的な政策対応を図るとともに、国民、経済界と連携を図りながら、ポストコロナの新しい社会づくりに向けた議論を開始して頂きたい。