一般社団法人 日本経済団体連合会
日本商工会議所
Society 5.0 for SDGsの実現に向けた価値創造のための安全・安心なサイバー空間の構築やリスクマネジメント等の観点から、実効性の高いサイバーセキュリティ対策は、すべての事業者にとって経営のトッププライオリティである。また、経済活動や重要インフラ等を含む国民生活を守る上で、事業者のサイバーセキュリティ強化はもとより、官民双方向の情報共有や人材交流等を通じた官民連携の緊密化によって、わが国全体のレジリエンスを強化することは喫緊の課題である。
こうした中、政府はさる2月7日、能動的サイバー防御の実現に向けた「サイバー対処能力強化法案及び同整備法案」(以下、法案)を閣議決定し、今次通常国会での成立を目指している。経済界として、この方針を支持する。
法案は、政府の有識者会議において取りまとめた「サイバー安全保障分野での対応能力向上に向けた提言」(2024 年 11 月 29 日)がベースとなっており、官民連携枠組みの構築や官民双方向での情報共有等、経済界の意見も踏まえた内容となっている。
サプライチェーン全体を俯瞰したレジリエンス強化という観点からは、例えば、サイバー人材の育成・確保や中小企業のサイバーセキュリティ強化、インシデント報告の一元化・簡素化ほか、法案に明記されない諸課題についても、政府内で横串を刺した実効性の高い取組みが不可欠である。
経済界として、今後さらなる官民/国際連携の推進を期待し、法案成立の暁には、下位法令等の策定に向けて政府とのコミュニケーションを一層緊密化していく所存である。政府は、サイバー安全保障に関する背景や、経済安全保障推進法や国家安全保障戦略との関連性、現在の取組状況等を踏まえ、中小企業を含むすべての事業者等に丁寧かつ分かりやすく説明していくべきである。