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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2025年2月6日 No.3670 三原女性活躍担当相との懇談会を開催 -ダイバーシティ推進委員会

三原大臣(右から2人目)、永井副会長(同3人目)、
次原副議長(同4人目)、長谷川委員長(同1人目)

経団連(十倉雅和会長)のダイバーシティ推進委員会(魚谷雅彦委員長、次原悦子委員長、長谷川隆代委員長)は1月14日、東京・大手町の経団連会館で三原じゅん子女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)との懇談会を開催した。経団連からは、同委員会の次原審議員会副議長・同委員長および長谷川委員長、冨田哲郎審議員会議長、遠藤信博副会長、永井浩二副会長、兵頭誠之副会長、稲垣精二審議員会副議長ら約120人が出席した。企業における女性活躍の現状や課題などについて幅広く意見交換した。概要は次のとおり。

■ 開会

冒頭、永井副会長は、「2024年は、選択的夫婦別姓(氏)制度や年収の壁等の積年の課題が注目された年になった」と述べた。そのうえで、女性役員の登用・活躍を促進している「2030年30%チャレンジ」や女性役員の登用状況の調査、経営上の課題となっている女性の健康問題についてのシンポジウムの開催など、経団連のダイバーシティ推進に向けた最近の活動を紹介した。また、女性活躍の障壁となる社会制度の改革に向けて、(1)選択的夫婦別氏制度導入に向けた法案の国会への提出と議論(2)「年収の壁」問題の解消に向けた税と社会保障の一体改革の推進(3)性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進法(理解増進法)に基づく基本計画の早期策定――について、政府の実行を求めた。

■ 三原大臣あいさつ・講演~選択的夫婦別氏の議論を後押し

続いてあいさつした三原大臣は、「選択的夫婦別氏制度については、国民の意見が分かれていることを踏まえると、しっかりと議論し、より幅広い国民の皆さまの理解を得る必要があると考えている」と指摘。そのうえで、「婚姻によって旧姓を使えなくなる方の不便や不都合の具体例を含め、分かりやすい情報提供や関連データの提示等の取り組みを通じて、議論を後押ししていく」と述べ、経団連に対し、不便や不都合の具体事例の提供などの協力を求めた。

また、「性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性への理解を広げ、ビジネスにおいても個々人が最大限に能力を発揮できる環境をつくることが必要」とし、理解増進法に基づく基本計画の策定に向けた準備を着実に進めると表明した。

石破茂政権の課題である「若い方々、女性に選ばれる地方をつくること」に重点を置いた政策を進めること、新たな「第6次男女共同参画基本計画」や「女性版骨太の方針2025」の策定に向けた検討の開始を表明したうえで、税制や社会保障制度についても、女性の活躍を阻む要因とならないよう、不断に見直す必要があると述べた。

さらに三原大臣は、「男女共同参画の現状と企業等における女性活躍の一層の推進」と題して講演した。(1)今次通常国会での提出を目指す女性活躍推進法の改正(2)女性に選ばれ、女性が活躍できる地域づくりに向けて、地域ぐるみでジェンダー・ギャップの解消を目指す、国立女性教育会館および男女共同参画センターの機能強化に関する法案――などについて説明した。

■ 意見交換

講演後の意見交換では、次原委員長、冨田審議員会議長が、選択的夫婦別氏制度の早期実現、男女間賃金格差の是正と女性が働き続ける環境整備に向けた女性活躍推進法の法整備、また企業が取り組む男女の役割分担意識の是正や男性の育休制度等について発言。この他出席者からも、中小企業における対策、年収の壁、執行役員などにおける女性の登用といった課題について指摘があり、三原大臣がそれぞれコメントを述べた。

最後に長谷川委員長が、今後も官民で連携し、女性のさらなる活躍に向けた施策を進めていきたいと締めくくった。

【ソーシャル・コミュニケーション本部】

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