経団連の小路明善副会長/教育・大学改革推進委員長は3月6日、盛山正仁文部科学大臣と今枝宗一郎同副大臣を訪問し、2月20日に公表した「博士人材と女性理工系人材の育成・活躍に向けた提言」(2月29日号既報)を建議するとともに懇談した。
懇談では、小路副会長が、「博士人材と女性理工系人材の育成・活躍に関するアンケート結果」に基づき、経済界の現状を伝えるとともに、産学官が連携・協働して博士人材と女性理工系人材の育成・活躍を推進する必要性や取り組むべき具体的施策について説明した。
これを受けて盛山大臣は、「経団連で調査を実施したうえで、具体的かつ建設的な提言をいただいたことに感謝する。大臣直轄の『博士人材の社会における活躍促進に向けたタスクフォース』において、経団連の提言を踏まえつつ検討を加速したい」と発言。博士人材の採用・処遇における一層の配慮と従業員の大学院進学促進に向けて協力を求めた。さらに、「民間企業で活躍する博士人材の姿が明確になれば、博士課程進学者の増加が期待される」と述べた。
あわせて盛山大臣は、「産業界において女性理工系人材の採用意欲が高いことが経団連調査で明らかになった。今後の女性理工系人材の活躍を大いに期待したい」と指摘。そのうえで文科省として、初等中等教育段階から、女性に理工系分野への進学に関心を持ってもらえるよう活動を展開するとともに、大学入試における女子枠設定の促進や理工農学系に進学する女子学生の修学支援等に取り組むとの考えを示した。
【SDGs本部】