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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2024年1月18日 No.3621 経団連企業人政治フォーラムが講演会を開催 -林官房長官が講演

林官房長官

経団連企業人政治フォーラム(片野坂真哉会長)は12月20日、東京・大手町の経団連会館で講演会を開催した。冨田哲郎審議員会議長、副会長、審議員会副議長をはじめ、主要会員企業から約200人が出席。外務大臣はじめ要職を歴任した林芳正内閣官房長官が、「歴史の転換期における日本外交」と題して講演した。概要は次のとおり。

ロシアのウクライナ侵略が続くなか、中東のイスラエル・パレスチナでも武力衝突が発生する事態となった。外務大臣時代を振り返って、国際社会をめぐる動向の現状と今後の課題を整理したい。

■ ロシアによるウクライナ侵略

2023年5月のG7広島サミットに象徴されるように、ロシアとウクライナの間の和平に向けた取り組みは、G7の枠組みを中心に進められてきた。この背景には、国連の「アキレス腱」問題がある。さかのぼること1945年の米・英・ソ連首脳によるヤルタ会談において戦後の国際連合の発足およびその安全保障理事会の常任理事国に拒否権を認める合意がなされた。このことが、今日の紛争解決において国連が機能不全に陥る問題につながっている。国連改革は待ったなしの課題となっている。

2024年は、ロシアや米国の大統領選挙をはじめ、世界的な選挙イヤーである。今後の和平交渉の行方を左右するイベントとして注視する必要がある。

■ イスラエル・パレスチナ問題

イスラエルとパレスチナの衝突は、歴史的な経緯もあり、非常に難しい問題である。解決が当然急がれるものの、世界経済に与える影響の観点からは、まずは周辺の産油国等を巻き込む形で、戦闘の発展を回避することが肝要である。

この問題の解決のカギは、「二国家解決」にあると考える。その際、中東から地理的に離れており、かつ、当該紛争地域と異なる宗教観を有する国家である日本が、和平に向けて果たすべき役割は大きいと考える。

24年は、物価上昇が落ち着き、賃金上昇がそれを上回るクロスポイントが訪れると期待される。23年もさまざまな出来事があったが、24年が良い年となるように、引き続き官民の連携のもと、内外の課題解決に尽力していきたい。

◇◇◇

講演後には、米国大統領選挙の行方が東アジア地域の安全保障に対して与え得る影響等をめぐり質疑応答が交わされるなど、活発な意見交換が行われた。

【総務本部】

経団連企業人政治フォーラム(Keidanren Political Forum)のご案内

大臣や主要な政治家、有識者を招いた講演会の開催などを通じ、企業人の政治参加意識の高揚と、企業人と政治とのコミュニケーションの促進に努めています。
企業人の声で政治を変えるために、皆さまのご参加をお待ちしております。

◆ 入会のご案内は、ウェブサイトをご参照ください
URL: https://www.bpf.jp/

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