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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年6月8日 No.3593 経団連定時総会を開催 -新体制、2023年度事業方針などを承認

経団連(十倉雅和会長)は5月31日、東京・大手町の経団連会館で定時総会を開催した。コロナ禍で講じていた会場内の参加者数の制限を撤廃し、会員代表者をはじめとする約300人が会場に出席したほか、約100人がウェビナーで総会の模様を視聴した。

総会では、新体制を決定し、副会長として新たに日本生命保険の筒井義信会長、日本電信電話の澤田純会長、三菱商事の垣内威彦会長、三菱重工業の泉澤清次社長、ヴェオリア・ジャパンの野田由美子会長、三菱UFJフィナンシャル・グループの亀澤宏規社長の6人が選任された。また、2022年度事業報告および決算が報告されたほか、2023年度事業方針および収支予算を承認した。

来賓として、岸田文雄内閣総理大臣に加え、鈴木俊一財務大臣、後藤茂之内閣府特命担当大臣が会場であいさつしたほか、西村康稔経済産業大臣からビデオメッセージが寄せられた。

岸田首相は、あいさつの冒頭、G7広島サミットが無事閉会したことに触れ、平和への結束と決意を示したサミットは、主催国日本として、歴史に名を刻むものとなったと振り返った。

また、賃上げ、設備投資、インバウンドの三つに触れ、成長と分配の好循環が本格的に動き始める兆候が出ているとの認識を示した。そのうえで、新しい資本主義の実行に、着眼大局、着手小局の構えで臨むと言及。とりわけ、グリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)などの成長分野での国内投資や、スタートアップの支援強化、構造的賃上げのための三位一体の労働市場改革、こども未来戦略の推進などの柱となる分野において、幅広い政策パッケージを実行していくとの決意を述べ、官民連携の一層の強化を呼びかけた(全文別掲)。

■ 十倉会長あいさつ

十倉会長

十倉会長はあいさつにおいて、冒頭、「ポストコロナの時代を迎え、今こそ、生態系の崩壊や格差の拡大・固定化・再生産といった社会課題に真正面から取り組み、サステイナブルな資本主義を実現する好機」と言及。そのうえで、「成長と分配の好循環の実現」を通じて、日本経済にダイナミズムを取り戻し、世界における日本の存在感を高めていくとの決意を述べた。

成長の実現にあたっては、GXの推進や、DX、スタートアップ振興に取り組むほか、エンタメ・コンテンツ、バイオ、モビリティー等の新産業分野の取り組みを強化していくとした。

加えて、こうした取り組みにより得られた成長の果実を適正に分配していくことが重要としたうえで、「分厚い中間層」の形成に向けて、「マクロ経済政策」「社会保障・税制」「労働政策」の三つの政策分野に関し、官民連携のもと、一体的に取り組む必要があると述べた。

また、自由で開かれた国際経済秩序の再構築に向けた取り組みが求められるなかにあって、先般のG7広島サミットで議長を務めた岸田首相のリーダーシップに敬意を表するとともに、経団連としても、民間経済外交を積極的に展開していくと述べた。

さらに、25年の大阪・関西万博開幕まで2年弱となったことに触れ、全国的な機運醸成に向けて、会員に協力を呼びかけた(全文別掲)。

第38回理事会を開催

経団連は5月31日の定時総会終了後、東京・大手町の経団連会館で、第38回理事会を開催した。理事会では、各政策委員会の委員長について決定するとともに、顧問等の委嘱、会員異動に関する報告がなされた。

【総務本部】


岸田首相来賓あいさつ
-新しい資本主義の実行にあたり、新しい官民連携を形作っていく

十倉会長総会あいさつ
-成長と分配の好循環を実現する

十倉会長が新任副会長と共に記者会見

定時総会記念パーティーを開催
-立食パーティー形式にて500人超が歓談

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