1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2023年1月12日 No.3574
  5. ヘリ駐日インドネシア大使と懇談

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年1月12日 No.3574 ヘリ駐日インドネシア大使と懇談 -インドネシアの政治・経済見通し、G20を踏まえた投資機会をめぐり議論/日本・インドネシア経済委員会

経団連は12月14日、日本・インドネシア経済委員会(垣内威彦委員長、柿木真澄委員長)を開催した。ヘリ・アフマディ駐日インドネシア大使から、2023年のインドネシアの政治・経済見通し、G20バリ・サミットの成果を踏まえたインドネシアへの投資機会について、説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。

■ インドネシア経済は引き続き堅調

23年の世界経済は、新型コロナウイルス感染症への対応や、ロシアによるウクライナ侵略等により、非常に不透明な状況が続くものと見通される。一方で、エネルギー供給の問題を契機に、各国において、再生可能エネルギーへの転換の動きがあることは、関連分野における投資機会が生まれているという点で前向きな兆しである。

23年のインドネシア経済は、旺盛な国内消費、投資環境整備の加速、資源輸出の増加等により、実質GDP5%以上の成長が見込まれる。

また、政治面においては、24年に実施される大統領選挙の準備期間に入る。過去、大統領選挙の時期には経済的に不安定な動きがみられたこともあった。しかし、今やインドネシアは成熟した民主主義国家であり、選挙による経済への影響は小さい。むしろ、大統領選挙の前後は、歳出・消費が増加する傾向にあり、投資には良いタイミングである。

■ 23年は日・インドネシアにとって戦略的に重要

G20バリ・サミットは、不透明な国際情勢のなかではあったが、成功裡に終わり、多くの成果を上げた。日本・インドネシア首脳会談においては、「アジア・ゼロエミッション共同体」(AZEC)構想の実現に向けたイニシアティブを共同で発表した。23年3月には、AZECプログラムの一つが立ち上がる予定であり、今後数多くのプロジェクトが進むだろう。グローバルヘルス・アーキテクチャ(国際保健の枠組み)関連では、インドネシアは、ヘルスツーリズムを掲げ、バリ島を経済特区として開発中である。多くの日本企業が参画することを期待している。

23年は、日本・インドネシア国交樹立65周年、日本ASEAN友好協力50周年であるとともに、日本がG7の議長国、インドネシアがASEAN議長国となる。これらさまざまな機会をとらえ、戦略的に協力を進めることで、両国は、国際社会における重要な役割を真の意味で果たすことができると確信している。

【国際協力本部】

「2023年1月12日 No.3574」一覧はこちら