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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年12月1日 No.3569 後藤大臣との懇談会を開催 -経済財政政策について意見交換

後藤大臣

経団連は11月18日、東京・大手町の経団連会館で、後藤茂之大臣との懇談会を開催し、今後の経済財政政策や政府の経済対策について意見交換した。

冒頭、十倉雅和会長は、「今般、政府が取りまとめた総合経済対策は、わが国経済が直面する短期的課題にしっかり対応すると同時に、日本が長年抱える課題解決にも資する」と高く評価した。そのうえで、「今回の対策を持続的な成長につなげるためには、企業と政府が連携し、それぞれが自身の役割を果たしていくべきである」と述べた。

また、企業の役割については、「賃金の引き上げと国内投資の活性化が求められていると認識している。2023年の春季労使交渉への対応を呼びかけているほか、グリーントランスフォーメーション(GX)等への国内投資も進める」と述べた。

このほか、政府に対して「民間の予見可能性を高める中長期での政策運営と経済財政政策、企業の国内投資の呼び水となる政府投資、『雇用維持型』から『労働移動推進型』のセーフティーネット構築や働き手のスキルアップ支援などをお願いしたい」と要望した。

後藤大臣は、「エネルギー・食料品等の価格上昇が国民生活・事業活動に大きな影響を及ぼしていることから、先般、総合経済対策を策定し、現在、第2次補正予算を取りまとめている」と説明した。そのうえで、「目下の物価高に対する最大の処方箋は、物価上昇に負けない継続的な賃上げの実現である。労働者の7割を占める中小企業を含めた賃上げの拡大が不可欠であり、そのための取引価格の適正化に引き続き取り組んでほしい」と要請した。

リスキリングなど人への投資については、「総合経済対策において、5年間で1兆円へと拡大することや、大学の人材創出機能の抜本強化のための基金の造成を決定した」との発言があったほか、「23年6月までに『労働移動円滑化のための指針』を策定することとしており、官民での議論を深めていきたい」と述べた。

また、成長力強化に向けた大胆な投資の拡大として、「総合経済対策では、科学技術・イノベーション、スタートアップの起業加速、GX、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった成長分野の投資促進のために、6兆円という前例のない規模の補正予算を計上した」と述べた。そのうえで、「実際にイノベーションを起こし、成長分野を創造していくのは、民間の前向きなチャレンジである。官民連携のもとでの力強い投資を大胆に拡大してほしい」との発言があった。

このほか、スタートアップや大学等とのオープンイノベーションの推進や、新型コロナウイルス感染症対策に関する協力の継続について要請があった。

◇◇◇

その後の意見交換では、上記テーマに加え、地方創生や観光産業の活性化、中長期的な財政運営のあり方、全世代型社会保障制度の構築などについて議論した。

【経済政策本部】

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