経団連は10月13日、ピッチイベント「Keidanren Innovation Crossing (KIX) 」の第13回イベントを東京・大手町の経団連会館で対面とオンラインのハイブリッド形式により開催した。スタートアップおよび大企業から、会場約40人、オンライン約70人が参加した。
齊藤昇スタートアップ委員会企画部会長による開会あいさつに続き、沖縄科学技術大学院大学(OIST)技術開発イノベーションセンター技術移転セクションの市川尚斉シニアマネージャーがスタートアップ支援の取り組み状況などについて説明した。
続くスタートアップピッチでは、テクノロジーを通じてさまざまな社会課題の解決に取り組むスタートアップ6社(①ディヴィッド・シンプソン Watasumi CEO ②イーライ・ライオンズ GenomeMiner CEO ③アレックス・ヴィレグジャニン Search CEO ④ステファン・エステル Estelle Ingenuity CEO ⑤伊庭野健造 大阪ヒートクール 代表取締役 ⑥下地邦拓 EF Polymer COO)が登壇。
各社から、①バクテリアを活用した有機廃水処理技術の開発と泡盛の酒造会社における実証試験 ②独自の微生物データと分析ツールを活用した製薬および農薬業界で利用可能な新たな化学物質の創出 ③視覚障害者が置き忘れたアイテムを見つけやすくし、屋内外でのナビゲーションをサポートする振動リストバンドとタグ ④3Dプリンティングやレーザーカッティングによる安価・軽量・高強度の義肢の研究開発支援プロジェクト ⑤複数のペルチェ素子が実現する温冷触覚技術によってかゆみを抑えるデバイス開発 ⑥作物の不可食部分をアップサイクルし製造された完全生分解性ポリマーの農業・日用品等への利用可能性――が紹介された。
ピッチ終了後のネットワーキングでは、会場内で登壇者と大企業関係者とが活発に交流した。
なお、次回のKIX会合は11月10日に開催予定である。
【産業技術本部】