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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年4月28日 No.3543 米国連邦上院議員一行と懇談 -日米連携の強化を通じて経済安全保障の確保を

経団連の十倉雅和会長、アメリカ委員会の早川茂委員長、永野毅委員長、吉川英一連携強化部会長は4月12日、ウィリアム・ハガティ上院議員(テネシー州・共和党)、ベン・カーディン上院議員(メリーランド州・民主党)、ジョン・コーニン上院議員(テキサス州・共和党)の来日の機会をとらえ、東京・大手町の経団連会館で懇談会を開催した。概要は次のとおり。

■ ハガティ上院議員

ハガティ議員

世界情勢が緊迫化するなか、日米は共にさまざまな課題に直面している。サプライチェーンの強靱性確保、サイバーセキュリティの確保等がその例である。これらの課題に取り組むためには、インド太平洋地域での日米連携を強化することが不可欠である。韓国での政権交代も踏まえ、日米韓の経済連携の一層の強化も重要である。

サイバーセキュリティの確保に向けては、日米が強固なパートナーシップを礎石に、信頼できるネットワークインフラを構築することが必要である。さらには、カギとなる重要技術について、イノベーションを共同で推進し、両国の競争力の源泉としていきたい。

■ カーディン上院議員

カーディン議員

ウクライナへの侵略が続くなか、ロシアを世界から孤立させる必要性が高まっている。このためには、ロシアへの制裁を継続しながら、各国のエネルギー需要をいかに満たすかが検討すべき重要な課題である。

サプライチェーンの強靱性を高めるには、多角化に加え、国内の生産能力を向上させることも必要であり、現在米国議会では関連の法案を審議中である。自由で開かれた国際貿易体制の維持は引き続き重要である一方で、ロシアや中国といった脅威に立ち向かい、信頼あるサプライチェーンを構築する必要性も高まっている。日米は、このジレンマに協働して対処する必要がある。日本経済界の意見もよく聴きながら、バランスの良い解決策を模索したい。

■ コーニン上院議員

コーニン議員

ロシアのウクライナ侵略は、エネルギー資源の多角化を図る重要性を浮き彫りにした。今後は、日本が強みを持つ、水素等のクリーンな代替エネルギーの利用を加速するなど、現実的な解決策を探ることが必要である。

中国については、WTOへの加盟以降も、ルールを守らず、自国の利益を優先して行動してきた。中国の国際経済秩序の変更を目指す野心は大きい。また、サイバー空間においても、ロシアや中国は、知的財産を窃取するとともに、ネット情報を操作しプロパガンダを拡散している。今こそ、日米をはじめとする民主主義国家が連携し、権威主義に立ち向かうべきである。

【国際経済本部】

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