経団連女性エグゼクティブ・ネットワークは15日、東京・大手町の経団連会館で英国経営者協会の女性初の会長であり、英国原子力公社の名誉会長を務めるバーバラ・ジャッジ氏を招き、昼食懇談会を開催した。
懇談会でジャッジ氏は、人の第一印象は、見た目が7割、声のトーンで2割が決まり、発言内容が左右するのは、たった1割のみだという研究結果があるとして、見た目は、自分自身で変えることができるものであり、その人が他者にどのように見られたいかは、その人自身で決めることができると述べた。そのうえで「私自身、本当はカジュアルなミニスカートをはきたいと思っているが、『私はあのバーバラ・ジャッジだから』と自分自身にいい聞かせ、毎日、長いスカートをはき、髪を後ろに束ね、襟の高い服を着ている」とユーモアに溢れる経験談を語った。
続いて「精力的に活動するための元気の源は何か」という質問に対してジャッジ氏は、「88歳まで大学の学部長を務めた母から『女性も頭脳を持っているからには、男性と同じく仕事をすべきである』と教えられた。その母も退職と同時に衰え、今は認知症を患っている。仕事ができるということは一種の特権であり、そのように思うことが元気の源だ」と答えた。また、「失敗からどのような教訓を得たか」という質問には、「数多く失敗した経験から得た教訓は、大きな決断をする前には、いわばプライベートな取締役会(Board)として自分の家族や友人の意見を聞いてみるのがよいということである」と述べた。
なお、経営者のタイムマネジメントの心得として、(1)健康のためにも6時間以上の睡眠時間を確保する(2)朝早く起きる(3)夜のイベントからは早く帰る(4)夜は集中力が落ちるので仕事をしない(5)平日は無駄なおしゃべりをしない(6)To do リストをつくり、できたことから線で消していく――という助言があった。
【政治・社会本部】