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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2016年2月11日 No.3257 第44回中国地方経済懇談会を岡山で開催 -「豊かで活力ある日本へ~中国地方の創生に向けて行動する」をテーマに

あいさつする岩沙審議員会議長

経団連と中国経済連合会(中国経連、山下隆会長)は1月27日、岡山市内で「中国地方経済情勢懇談会」と「第44回中国地方経済懇談会」を開催した。

経済懇談会には、経団連から岩沙弘道審議員会議長をはじめ副会長らが、中国経連から山下会長をはじめ会員約200名が参加。「豊かで活力ある日本へ~中国地方の創生に向けて行動する」を基本テーマに意見交換を行った。また、経済懇談会後のパーティーには伊原木隆太岡山県知事が出席し、参加者と懇談した。

経済懇談会に先立ち開催された経済情勢懇談会では、経団連と中国経連の首脳が、中国地方の経済状況や事業活動上の課題について意見を交換。開会あいさつで榊原定征会長は、今年はデフレからの確実な脱却と経済の再生を実現するための正念場の年であるとしたうえで、日本経済の再生のために大事なのは地域経済の活性化であり、経団連としても地方の声を積極的に聞き、今後の活動に活かしていくとした。

開会あいさつで中国経連の山下会長は、地方創生の取り組みを加速することが重要としたうえで、産学官連携による新たな成長産業の創出、外国人旅行客の増加を背景とした観光振興、県域を越えて連携した「中海・宍道湖・大山圏域」の取り組みを紹介した。

続いてあいさつした岩沙議長は、経済の好循環実現のカギを握るのは、賃上げと設備投資の拡大であるとしたうえで、収益が拡大した企業においては、昨年を上回る年収ベースでの賃金引き上げに向け前向きに検討してほしいと呼びかけた。

意見交換

◇ 地域産業の競争力強化と観光振興の推進

その後、2つのテーマを設定して行われた意見交換では、まず「地域産業の競争力強化と観光振興の推進」に関する中国経連の問題提起に対し、経団連から(1)政府を巻き込んで、IoT(Internet of Things)やロボット、人工知能を駆使した生産性の抜本的改善に向けた活動を進めている(友野宏副会長)(2)ICTをうまく活用して次の新しい価値観の創造に結びつけていこうとする政府の取り組みを地方は有効に活用すべき(中西宏明副会長)(3)「せとうち観光推進機構」のように大規模な広域連携は、観光分野では画期的であり、今後に大きな期待を寄せている(飯島彰己副会長)(4)“爆買い”する中国人の7割が事前に買うものを決めており、中国地方のさまざまな商品の情報を素早く、積極的に発信していくことが外国人旅行客の増加に有効(荻田伍副会長)――と応じた。

◇ 地方創生の観点からの活力ある地域づくり

また、「地方創生の観点からの活力ある地域づくり」に関する問題提起に対しては、(1)「中海・宍道湖・大山圏域」のような県境をまたいだ「地方版総合戦略」の策定が、他地域の先行モデルになり得ると期待(木村康副会長)(2)女性の活躍推進は意識・風土の改革がカギであり、企業ひいては社会全体に地道に浸透させる必要がある(永易克典副会長)(3)科学技術イノベーションによる地方創生において、行政の果たす役割は大きく、既存の産業との産学連携や地方自治体の支援を上手に組み合わせることで世界をねらえる大きな動きとなる(内山田竹志副会長)――と応じた。

最後に、古賀信行副会長から、中国経連の取り組みが日本全体の地方創生の先行事例としてモデルケースとなることを願うとともに、経団連も全力で地方創生に向けて取り組んでいくとのコメントがあった。

◇◇◇

人工関節の説明を受ける一行

同日、一行は倉敷市内のナカシマプロペラ玉島工場を中国経連首脳とともに訪問。中島基善社長から、昨年「ものづくり日本大賞」で内閣総理大臣賞を受賞した「炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製プロペラ」の開発や、一品受注生産で培われた製造技術を応用した人工関節の開発について紹介があった。展示模型の説明を受けた後、船舶用大形プロペラの製造工程を視察した。

【総務本部】

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