経団連の榊原定征会長は15日、友野宏副会長、宮永俊一副会長とともに新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所を訪問し、発電所の施設や緊急時に備えた訓練の模様を視察した。現地では東京電力の廣瀬直己社長、木村公一常務執行役、横村忠幸所長らの出迎えを受けた。
発電所到着後、構内のビジターズハウスにおいて、廣瀬社長が「われわれは福島第一原子力発電所の事故から多くを学び、日夜、安全対策に取り組んでいる。本日は発電所のハード、ソフト両面をご覧いただき、産業界代表の立場からご意見をいただきたい」とあいさつ。榊原会長はこれに応え、「原子力はエネルギー安全保障や経済性、地球温暖化対策の観点から極めて重要なエネルギー源である。柏崎刈羽原子力発電所では中越沖地震の教訓と福島第一原子力発電所事故の反省を踏まえた対策が講じられていると聞いており、本日の視察で安全性を確認したい」と期待を示した。
その後一行は、中央制御室や格納容器などを視察。午後には緊急時対策本部や貯水池において、非常時に備えた訓練の模様を視察した。
視察後の懇談において榊原会長は、「発電所の安全対策に万全が期されていることがわかった。再稼働に向けて尽力している関係者に敬意を表するとともに、早期再稼働の実現を祈っている」と発言。あわせて「経団連としても、原子力の安全性や必要性について、国民各層に引き続き発信していく」と表明した。
【環境本部】