経団連事業サービス(榊原定征会長)は11月11日から15日までの5日間、岐阜県白川郷で「職場リーダー林間研修」を実施。企業組織のミドルマネジャー56名が参加した。
同研修は、(1)新価値創造型課題研修(生活者の課題を新たなビジネスモデルの構築を通じて解決するプロセスを学ぶ)(2)リーダーシップ体験学習(一定の情報制約のもとチームで課題に取り組み自身の行動パターンや弱みなどの気づきを促す)――の2つを軸に講義と実習が組み合わされた構成。さまざまな業種・職種・年齢の参加者がグループごとにテーマを設定し、解決のためのビジネスモデルを構築することで、新規事業開発のプロセスやチームビルディング、リーダーシップを体得することをねらいとする。
例えば、高齢者の活用、孤独死や一人暮らしの不安解消、職場のメンタルヘルス対策、建設業・運輸業等の人材不足や技能継承問題、子育て支援など、取り上げられたテーマは多岐にわたり、さまざまなビジネスモデルが検討された。また、自然豊かで外界と隔絶した研修環境を活かし、焚き火やロープを用いたボディワークなどを組み合わせた体験学習でチームワークが醸成された。
研修の後半では、各グループがまとめたビジネスモデルを、投資家に対してプレゼンテーションを行う想定など、さまざまな趣向で発表を行い、コスト面や実現可能性など具体的な質疑が交わされた。さらにアドバイザーを務めた明治大学大学院の野田稔教授、多摩大学の浜田正幸教授による講評を経て、参加者それぞれが研修過程を振り返り、今後のリーダーとしての行動指針を記述し総括を行った。
参加者からは「背景の異なるメンバーが議論を尽くし、納得できる成果物をチームで完成する達成感を得られた」「問題解決していくプロセスでリーダーシップを発揮する場面を体験できた」「課題への取り組み姿勢の変化やチームごとのさまざまなリーダーシップの取り方は職場でも参考となる」などの感想が寄せられた。
【経団連事業サービス】