経団連は4日、都内で日本商工会議所(三村明夫会頭)との共催で、日メコン首脳会議への出席のため来日したメコン地域の各国首脳を招き、歓迎昼食会を開催した。昼食会には、フン・セン・カンボジア首相、トンシン・タンマヴォン・ラオス首相、テイン・セイン・ミャンマー大統領、プラユット・ジャンオーチャー・タイ首相、グエン・タン・ズン・ベトナム首相をはじめ日本、メコン双方から総勢138名が出席した。
経団連からは古賀信行副会長が代表して参加し、「すでに各国で協力している産業高度化戦略の策定、人材育成の支援、ビジネス環境の整備を通じた企業進出の促進、さらにはインフラ・プロジェクトの推進などの取り組みを一層強化して、メコン地域各国の質の高い成長に貢献し、共に発展していきたい」とあいさつした。
各国首脳の発言要旨は次のとおり。
■ フン・セン・カンボジア首相
毎年、経団連幹部の来訪を歓迎しているが、本日再びお会いできてうれしい。今年は日本カンボジア友好条約60周年であり、両国の戦略的パートナーシップと友好関係のさらなる深化を確信している。
■ トンシン・ラオス首相
ラオスでは投資環境の改善を進めるとともに、経済特区への投資拡大にも力を入れており、今年中に新しい経済特区を開設する予定である。今回の日メコン首脳会議を契機として、日本人投資家のメコン地域への投資拡大を期待している。
■ テイン・セイン・ミャンマー大統領
本日、ミャンマー、日本、タイの3カ国で、南部経済回廊の重要地点であるダウェー特別経済区における開発協力の覚書に署名する。ミャンマーは投資機会が多く、日本企業には積極的に投資してほしい。政府としても最大限に支援する。
■ プラユット・タイ首相
タイには交通インフラの整備に8年間で7兆円を投じる計画がある。また、メコン地域全体を発展させるため、国境隣接地域の6カ所に経済特区を設ける予定であり、日本企業の投資を奨励する。近隣諸国はライバルではなく、共に成長するパートナーであると考えている。
■ ズン・ベトナム首相
ビジネス環境改善や競争力強化のため、さまざまな構造改革に取り組んでいる。2016年にはASEAN主要4カ国の平均水準を達成したい。また、経団連による日越共同イニシアティブ(ベトナムのビジネス環境改善を目的とした枠組み)の支援に感謝する。
【国際協力本部】