経団連事業サービス(榊原定征会長)は5月28日、東京・大手町の経団連会館で次代を担う経営リーダーの育成を目的とした「経団連フォーラム21」の2015年度第26期の開講式を行った。今期参加者28名、チーフアドバイザーを務める経団連の榊原会長、アドバイザーの高橋忠生日産自動車元副会長、寺島実郎日本総合研究所理事長、山内昌之東京大学名誉教授らが出席した。
冒頭、開講あいさつした榊原チーフアドバイザーは、わが国経済がようやくデフレから脱却しつつあるいま、「これを持続的な経済成長につなげていけるかが課題。民間企業が先頭に立って経済社会全体にわたる幅広いイノベーションを推進し、新技術、新産業、新ビジネスの創出、産業構造の転換を実現するなかで、活力ある日本経済を実現していかなければならない」と述べたうえで、「イノベーションの源泉は一人ひとりの人材が持つ力であり、わが国が有する優れた人材のポテンシャルを最大限引き出すことが、日本経済再生の大きなカギである」と強調した。
参加者に対しては、「倫理観、グローバルな視点、歴史観に裏づけられた時代認識を備えた、今後の日本経済を牽引するリーダーとしての資質を涵養してほしい」「参加者相互の間で、切磋琢磨するとともに、企業や業種の壁を越えた強力な人的ネットワークを築いてもらいたい」とエールを送った。
昨年度第25期の修了生である須田雅志氏(日本郵船バルク・プロジェクト貨物輸送グループ長)と森信介氏(ヤマトホールディングス・ネットワーク戦略担当シニアマネージャー)から第26期生へのメッセージが送られた後、参加者全員が自己紹介し、フォーラムに参加するにあたっての抱負などを述べた。
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フォーラム21は原則毎月1回開催し、政治・経済、経営、国際関係、歴史、文化・芸術など広範な分野における第一人者の講演やメンバー同士のディスカッションのほか、合宿や海外視察を兼ねた船上研修なども実施する。第26期は来年3月に修了する。
【経団連事業サービス】