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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年4月9日 No.3219 企業が行う次世代向け体験活動について意見交換 -体験活動の意義と現状や企業の取り組みについて聞く/社会貢献担当者懇談会

左から野村氏、小沼氏、泉氏

経団連は3月20日、東京・大手町の経団連会館で社会貢献担当者懇談会(金田晃一座長、山ノ川実夏座長)を開催した。企業が次世代育成の一環として行う体験活動をテーマに、文部科学省の泉潤一青少年課長から体験活動の意義と現状について説明を受けるとともに、平成26年度青少年の体験活動推進企業表彰を受けたアサヒビールの小沼克年社会環境部長、森ビルの野村秀樹広報室長から自社の取り組みについて紹介を受けた。説明の概要は次のとおり。

■ 体験活動の意義と文部科学省の取り組み

青少年に対して体験活動を推奨するのは、職業意識、規範意識、人間関係構築能力、文化的作法・能力といった社会に出たときに必要な資質や、自尊感情、意欲・関心、自然や人々と共感するといった生きるなかで大事な感情が育まれるからだ。

文部科学省では、体験活動を行った青少年に対し活動修了証を授与する青少年体験活動奨励制度を設けたり、企業がCSR活動として提供する体験活動プログラムを表彰したりしている。家庭・学校・社会での教育が一体となれば、子どもの成長につながるだろう。

■ アサヒビール=日本の環境を守る若武者育成塾

わが社では経営理念に掲げる「健康で豊かな社会の実現」には、将来にわたり地球環境を守ることが不可欠との観点から、次代を担う子どもたちの教育に取り組んでいる。

2006年から開催してきた「若武者育成塾」は、論文審査を経て選ばれた高校生が合宿で活動プランを立案し、「絶滅危惧植物の保護・増殖活動と地元PR」といった環境活動を実践し、成果を発表するプログラムだ。一連の活動で、積極的に考え行動する能力を伸ばし、別人のように成長してくれる。

実施にあたっては、チームアシスタント役として社員ボランティアに手伝ってもらったり、合宿で企業の環境活動を学ぶ際に工場見学を組み込んだりと、自社資源を活用している。

■ 森ビル=ヒルズ街育プロジェクト

07年に開始した「ヒルズ街育プロジェクト」は、未来を担う子どもたちに、本物の生きた街を教材として、次世代の都市や生活のあり方を考える機会を提供するもの。プログラムは、レクチャー、街の見学、ワークショップの3つのパートで構成されており、当社が掲げる「安全」「環境」「文化」のテーマに沿った、さまざまなツアーを用意している。

11年からは入社3年目社員の社内研修に組み込み、社員教育や企業理念の再認識の機会として活用することで、社員のモチベーション向上にもつなげている。今後、さらに全社展開を推進していきたい。

【政治・社会本部】

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