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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年1月29日 No.3209 次代の国際的な開発目標と企業に求められる対応について聞く -CSOネットワークの今田代表理事から/社会貢献担当者懇談会

説明する今田氏

経団連は12月24日、東京・大手町の経団連会館で社会貢献担当者懇談会(金田晃一座長、山ノ川実夏座長)を開催した。会合ではCSOネットワークの今田克司代表理事から、国連が策定し今後の国際的な開発目標となる「ポスト2015開発アジェンダ」の策定状況と企業に求められる対応について説明を聞くとともに、意見交換を行った。説明の概要は次のとおり。

■ ポスト2015開発アジェンダの概要

現時点の国連の開発目標には2015年を達成期限とするMDGs(ミレニアム開発目標)があるが、MDGs後の開発目標を「ポスト2015開発アジェンダ」という。ここにはMDGsの考え方に加え、環境の視点から開発目標を考えるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方が織り込まれている。

ポスト2015開発アジェンダは、(1)目標(2)ターゲット(3)指標――を具体的に示すかたちで構成される。策定に向けて、14年8月にはSDGsの視点から17の目標、169のターゲットを提示した報告書が出された。目標の筆頭にはMDGsと同様に貧困の削減が掲げられる一方、水と衛生、現代的エネルギーなど新しい項目も多い。また、実施手段(資金)の確保に力点が置かれている。今後政府間交渉が行われるが、この17の目標が大きく変わることはないだろう。

■ 企業の対応と留意点

17の目標のなかには、企業が取り組み可能なものが含まれている。もちろん、すべての目標に取り組むのではなく、自社に合ったものを選ぶかたちとなる。企業は、今から何に取り組むか準備しておくとよいだろう。その際、国内の活動で蓄積した社会課題解決の知見は海外での取り組みに活かせるだろうから、国内と国外の取り組みを結びつける視点を大切にしてほしい。

ポスト2015開発アジェンダでは、目標の数が多くなることが予測される。そこで、企業としてなぜその目標を選んだか、それにいかに取り組んでいるかなど、説得力のある説明が強みになる。自分たちが選び出した目標とそれに対する取り組みに関し、社会にPRすることが重要になっていくだろう。

あわせて、目標達成を判断する指標の設定も重要だ。指標づくりに必要なデータ収集を国連や外部機関に頼るばかりでなく、自分たちでデータを集め、整えて公表する必要も出てくる。その場合、企業間の協力や、国内外の研究機関との連携が発生するかもしれない。成果や結果を自分たちの力で示すことが、ポスト2015開発アジェンダへの対応では要諦になる。

【政治社会本部】

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