経団連は3日、東京・大手町の経団連会館で、外務省の招聘で来日したアルバロ・バルトダノ・カンタレロ・ニカラグア共和国投資振興機構(プロニカラグア)会長との懇談会を開催し、小島順彦副会長・中南米地域委員長らが出席した。懇談では、ニカラグアの投資環境について聞くとともに、今後の主な投資プロジェクトをめぐり意見交換を行った。
冒頭あいさつで小島委員長は、今年10月8日にニカラグアの「持続可能な電化および再生可能エネルギー促進事業」に円借款供与が決まったことに触れ、これを契機に両国の経済関係が拡大することを期待する旨述べた。バルトダノ会長の発言概要は次のとおり。
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ニカラグア経済は、中米地域のなかで最も小さい。しかし、中米地域諸国のGDP成長率が軒並み下落しているなか、同国の2012年のGDP成長率は5.2%で、07年の3.7%から大幅に伸びた。また、コーヒーや肉を中心とする輸出はこの5年間で103%拡大し、経済成長に貢献している。
海外からの直接投資もこの5年間で236%増加した。また、対内投資国は22カ国から37カ国に増加した。直接投資の大半はアメリカからだが、近年はカナダやベネズエラからも増えている。日本からの積極的な直接投資を期待している。
ニカラグアの運河建設プロジェクトで、香港企業などが基礎調査を進めており、来年10月に調査が完了し、12月から建設工事に入る予定である。このプロジェクトでは運河建設に加えて、太平洋と大西洋に面する港湾、鉄道、工業団地の建設も考えている。日本企業には、ぜひこのプロジェクトに携わってほしい。
【国際協力本部】