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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年11月28日 No.3156 科学技術イノベーション創出に向けた科学技術振興機構(JST)の取り組みを聞く -多様な研究開発機関・組織との連携を強化/産業技術委員会企画部会・産学官連携推進部会合同会合

経団連は13日、東京・大手町の経団連会館で、産業技術委員会企画部会(須藤亮部会長)・産学官連携推進部会(永里善彦部会長)の合同会合を開催し、科学技術振興機構(JST)の中村道治理事長から、「科学技術イノベーション創出に向けたJSTの取り組み」について説明を聞いた。

中村理事長はまず、わが国発の科学技術イノベーションに向けたシステムの再構築について説明。「基礎研究から実用化・事業化までつなげるためのイノベーション・エコシステムを進化させ、社会的・経済的な価値の創造に向けた取り組みを加速することが必要」との考えを示したうえで、「特に、卓越した基礎研究の促進に力を入れている。あわせて、(1)大学や企業等のさまざまな関係者による科学技術イノベーションの共創の場づくり(2)課題解決に至る一連のプロセスの体系化(3)産学官が連携した研究開発拠点とネットワーク化の体制づくり(4)若手人材の育成と支援等の促進――等を進めていくことが重要」と述べた。

次に、府省の枠を越えた研究開発機関・組織との連携促進について言及。「社会のニーズに対応し、多様な主体が連携して価値創造を図るため、例えばJSTや新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、情報通信研究機構、医薬基盤研究所、農業・食品産業技術総合研究機構による理事長会合を開催し、府省の枠を越えたファンディング機関の連携強化を図っている」と紹介した。また、「今年8月に研究開発機関17機関と意見交換を実施し、各機関と具体的な連携方策に関する検討を開始した。このほか、文部科学省と経済産業省の連携のもとで、次世代蓄電池に関する研究開発プログラムを1年以上かけてつくっている。JSTとNEDOも連携を強化して取り組んでいる」と説明した。

さらに、産学連携を促進するためのスキームについて、「今年10月に、産学連携のもとで目指すべき社会像を見据えたビジョン主導型の研究開発を推進する『センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム』の12拠点が決定した。同プログラムは、企業出身者がプロジェクトリーダーを担うスキームとなっており、一流の研究者の参画のもとで、プロジェクトリーダーがプロジェクトを円滑にリードできるかがカギとなっている」と説明。そのうえで、「2012年度の補正予算で、産学共同実用化事業(予算600億円)が創設された。同プログラムは現在も公募中であり、実用化・事業化につながる産学共同研究の促進に向け、企業から積極的に応募してほしい」と述べた。

【産業技術本部】

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