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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年5月30日 No.3132 グルジアのパンジキッゼ外相と懇談

経済情勢などについて説明する
パンジキッゼ・グルジア外相

経団連の日本NIS経済委員会(岡素之委員長)は23日、東京・大手町の経団連会館でグルジアのパンジキッゼ外務大臣との懇談会を開催し、経済情勢、ビジネス環境と事業機会、日本企業への期待等について説明を聞いた。また、ボショリシヴィリ経済・持続的発展副大臣から、水力発電所の建設等具体的なプロジェクトについて紹介があった。
概要は次のとおり。

■ 力強く発展するグルジア経済―世界有数のビジネス環境を提供

グルジア経済は好調な輸出と投資、インフラ整備を駆動力に成長している。最近2年のGDP成長率は6~7%台を記録、債務の対GDP比は40%以下と健全である。税制改革、通関の円滑化、許認可手続きの簡素化、汚職対策等に取り組んだ結果、世界銀行のビジネス環境ランキング(2011年)で世界9位になるなど高い評価を得ている。

■ 多様な事業分野で日本企業との協業の可能性

グルジアは中央アジアから欧州に通じる最短ルートに位置し、戦略的な地域のハブとしての役割を担っており、道路網や鉄道網に加え、大型船用の港湾整備にも取り組む。また、カスピ海産の天然ガスを欧州に運搬する計画において、東西輸送の中継地となっている。

グルジアには多くの事業機会が存在し、日本企業の進出に期待している。エネルギー分野ではLNG工場の建設に加え、すでに実績のあるトルコ等への電力輸出の拡大を視野に、多くの河川の豊かな水資源を活用した水力発電所の建設や高圧送電線の敷設等のプロジェクトが計画されている。また、多彩な自然や文化、歴史を背景に成長を続ける観光分野には、日本からの訪問者数の増加やホテル建設等の可能性がある。さらに、肥沃な土地と温暖な気候に基づく農業や食品加工も有望であり、日本の最先端の省エネ型農業技術を導入したい。冷蔵・冷凍設備の能力増強も急務である。

■ 国内外の基盤を強化―外国企業誘致を推進

グルジア政府は外国企業誘致を鋭意推進している。製造業や観光業を対象に自由産業地域(FIZ)を設け、土地の無償供与や税の減免措置を実施する。また、メラニシヴィリ首相の肝いりで外国企業も活用可能な各種のファンドを設置した。既存のトルコやNIS諸国との自由貿易協定(FTA)に加え、EUとも高水準かつ包括的なFTAを交渉中である。最近関係改善に向けて動き出したロシアを含めれば、人口450万人のグルジアは、約10億人の巨大市場へとつながっている。

【国際経済本部】

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