経団連事業サービス(米倉弘昌会長)は、「経団連フォーラム21」の第23期修了式を14日、「経団連グリーンフォーラム」の第7期修了式を19日、東京・大手町の経団連会館で行った。概要は次のとおり。
フォーラム21
冒頭、アドバイザーを務める日産自動車特別顧問の高橋忠生氏が、「フォーラムを通じてのテーマである『歴史観』『地政観』、そして『チームとしてつくり上げた気風』の三つを持ち帰って、企業で活躍してほしい」とあいさつ。また、同じくアドバイザーを務める三井物産戦略研究所会長の寺島実郎氏が、「フォーラム21で築いた横のネットワークを活かして一段の飛躍をしてほしい」とメンバーを激励した。その後、メンバー一人ひとりに修了証書が手渡された。
1年にわたる講座を振り返ったメンバーは、「物事の本質を見抜く力を学ぶ必要性を実感した」「講師やメンバー、多くの人たちからたくさんの刺激を受けた」「自分で考え、行動することの難しさ、大切さを痛感するとともに、実践につなげていきたい」などの感想や抱負を語った。
グリーンフォーラム
■ 宮原チーフアドバイザーが講話
冒頭、チーフアドバイザーを務める宮原耕治経団連副会長(日本郵船会長)が「時代意識と国際認識を磨く」と題して講話を行った。宮原氏は、仕事をしていくうえで重要な視点として、「自社の実力を客観的に知ること」を指摘。世界標準をものさしとして、自社の実力はどのぐらいなのかを点検し、自社の競争力の足りないところを測りながら仕事をしていくことが必要との考えを示した。そのうえで、時代(タテ軸)と国際的な変化(ヨコ軸)の交わるところに現在の自分自身の立ち位置があり、時代的な変化(時代意識)と政治経済情勢を含めた国際的な変化の両方を自分自身でつかみ取り、少しでも高い座標軸に持っていくための努力が大切と強調した。
続いて、アドバイザーである3Dラーニング・アソシエイツ代表の関島康雄氏とリクルートホールディングス専門役員・リクルートワークス研究所長の大久保幸夫氏があいさつ。また、宮原チーフアドバイザーが受講生一人ひとりに修了証書を授与した後、メンバーが感想を発表した。
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「経団連フォーラム21」は企業の役員や部長クラスのメンバーが、産業界を担う次代の経営リーダーとして研鑽を深めることを目的として、1990年にスタート。修了者数は662名に上る。
一方、「経団連グリーンフォーラム」は組織や部門をリードできるプロ人材の育成を目的に、2006年に開講。リーダーシップやキャリアデザイン、プロジェクトマネジメント、ネゴシエーション、プレゼンテーション、ロジカル・コミュニケーションなど、経営幹部に求められるコアスキルを演習中心に学ぶ。
フォーラム21の2013年度第24期は5月21日、グリーンフォーラムの2013年度第8期は同14日に開講する。詳細は経団連事業サービス研修担当(電話03-6741-0042)まで。
【経団連事業サービス】