転換期を迎える日本のリーダー像とは――。企業の第一線で活躍する管理・監督者145名が5日、「強い組織・熱い職場をつくる」を総合テーマに、多様性と組織活性化を繋ぐリーダーシップを探る8日間の洋上研修に出発した。
出港を前に研修船「ふじ丸」(2万3235トン)の船上で行われた結団式・壮行式ではまず、研修団の大塚陸毅名誉団長(経団連副会長・東日本旅客鉄道相談役)があいさつ。「いまの日本が置かれた環境は大変厳しいが、何よりもわれわれ一人ひとりが、こういう状況のなかで何ができるかを突き詰めて考え、実行していくことが非常に大事だ」と述べたうえで、8日間の研修を通じて、さまざまな業種、世代のメンバーと積極的に交流し、大きな成果を上げてきてほしいと参加者を激励した。
来賓として出席した神奈川県経営者協会の牧浦秀治副会長(三菱重工業横浜製作所所長)は、「大いに議論し、自分の会社はどうあるべきか、さらに日本という国はどうあるべきかについて考えてほしい」とあいさつした。
主催者を代表してあいさつした川本裕康経団連常務理事は、研修の成功と研修修了後の参加者の活躍への期待を表明。続いて同研修のアドバイザーを代表して、多摩大学経営情報学部の浜田正幸准教授が登壇し、「皆さんが心の絆の交流ができるよう、支援していきたい」と語った。
これに応え、参加メンバーを代表して久光製薬の山本博志氏が、「職場において変革の推進役となれるよう、新たなリーダーシップのあり方を学び取りたい」と決意を表明した。
参加者は船内で寝食を共にしながら、講演や実務講座などを受講するとともに、グループごとにディスカッションを通じて討議テーマの決定から行動計画の策定までを行う。一方、寄港地研修では台湾で企業を訪問し、現地の実情を視察する。
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